シマウマの縞の秘密
シマウマは白黒の縞模様を持つウマですが、実際にはロバに近い動物です。大きな耳、尻尾の房、鳴き声など、縞模様がなければロバに良く似ています。シマウマには、ヤマシマウマ、サバンナシマウマ、グレービーシマウマの3種が存在します。下の写真はグレービーシマウマです。
シマウマがどうして白黒の縞模様になのかについては諸説あります。まず縞模様で草原の景色と同化し、天敵に見つかりにくくするためという説があります。説得力のありそうな説ですが、ライオンなどの肉食獣は縞模様を見分けるのが苦手なため、縞模様の効果はあまり期待できないと考えられています。実際に縞模様の数や濃淡の違いで、捕食されやすさが異なることもないようです。
次にシマウマは群れで暮らすため、縞模様の方が仲間を見つけやすく識別できるためという説がありますが。しかし、縞模様のない動物も仲間を識別できていることから、縞模様が重要な役割を果たしているとは考えにくいという見方が有力です。
シマウマの縞模様は生息地によって異なります。気温の高い地域に住むシマウマほど縞模様の数が増えて濃くなることがわかっています。この理由は解明されていませんが、白黒の縞模様は体表面の温度を下げる効果があると考えられています。この仮説は、光を吸収する黒い部分の温度が光を反射する白い部分の温度よりも高くなるため、温度差で空気の流れが生じて体表面の温度が下がるという説明ですが、その効果はそれほど大きくないという結果が出ています。
シマウマは他の馬に比べて吸血性のツェツェバエが媒介するアフリカ睡眠病にほとんどかからないという特徴があります。ツェツェバエが縞模様を避ける傾向があることが実験で確認されており、縞模様が感染防止に重要な役割を果たしていると考えられています。19世紀頃までのヨーロッパではアフリカ睡眠病にかかるウマが多かったため、シマウマの家畜化が試みられました。しかし、シマウマの気性の荒さから家畜化はうまくいきませんでした。また、シマウマは普通の馬に比べて小型で、ロバよりも骨格が弱いため、重たい荷物を運ばせたり、人が乗ったりすることができず、馬車を引かせるぐらいでした。
シマウマの縞模様には上記の通り諸説ありますが、シマウマが縞模様になった理由はよくわかっていません。
さて、シマウマの縞模様は「白地に黒の縞」なのでしょうか、「黒地に白の縞なのでしょうか」。これについては、ココログ 夜明け前「シマウマは縞模様は「白地に黒」か「黒地に白」か」に説明があります。また、シマウマの縞模様は縦縞なのでしょうか、横縞なのでしょうか。これについてはココログ 夜明け前「シマウマの縞模様は縦縞か横縞か」に説明があります。興味がありました是非ご一読ください。
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