日本でテレビの本放送始まる(昭和28年 1953年2月1日午後2時)
日本初のテレビ放送はNHKが昭和14年(1939年)5月13日に実施した公開実験で行われました。翌年には公開実験で日本初のテレビドラマが放送されましたが、本放送に向けての計画は日中戦争の影響により頓挫しました。第二次世界大戦後の1945年にGHQによって日本におけるテレビの研究は中止となりましたが、翌年には解禁となりました。そして、昭和23年(1948年)6月4日にNHKが戦後初の公開実験が行い、本放送の計画が再開されました。
それから5年後の昭和28年(1953年)2月1日午後2時、NHK東京放送局の「JOAK-TV、こちらはNHK東京テレビジョンであります」のアナウンスとともに日本初のテレビの本放送が始まりました。当時のNHK会長の古垣鉄郎は「テレビは国民生活全体の上に革命的ともいえる大きな働きを持つ」と挨拶しました。放送時間は1日約4時間で、テレビカメラはスタジオ用3台、中継用2台の合計5台しかありませんでした。映画やフィルム撮影のニュースは録画放送でしたが、多くの番組が生放送でした。もちろん白黒放送しかありませんでした。受信料は200円で、契約者数は866名でした。
民放によるテレビ放送の計画はNHKによるテレビ放送開始前から進められていました。昭和28年(1953年)8月28日に日本テレビ放送網が開局し、民放のテレビ放送が始まりました。
当時の一般のサラリーマンの月給は数万円程度、テレビは20〜30万円もしました。高価なテレビを購入することができたのは一部の富裕層のみで、多くの人はテレビを見ることすらできませんでした。そこで、日本テレビ放送網は多くの人々がテレビを見ることができるようにするため、駅や公園や街中に街頭テレビを積極的に設置する戦略を講じました。この戦略は大成功となり、プロレスやボクシングの中継が始まると、街頭テレビの前には人だかりができました。テレビが人を集める効果があり、広告宣伝の効果が極めて高いことを示すことができたのです。最初のコマーシャルは精工舎(現セイコーホールディングス)が提供する時報だったそうです。
その後、多くの民間放送局が開局し、テレビ放送がラジオ放送に替わって主流になってきました。そして、昭和35年(1960年)9月10日、カラーテレビの放送が始まると、本格的なテレビの時代が到来したのです。
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