超音速ジェット旅客機コンコルドが就航(1976/01/21)
ライト兄弟が有人動力機付飛行機の飛行に成功したのは1903年のことでした(ココログ 夜明け前「ライト兄弟が初飛行に成功 (1903/12/17)」。それから66年後の1969年3月2日、イギリスとフランスが科学技術の粋を集めて共同で開発した超音速旅客機が初飛行に成功しました。その飛行機の名前は「コンコルド」です。特徴的な三角翼を持ち、高度約1万8000メートルをマッハ2の速度で飛行することができました。
IRST FLIGHT CONCORDE - MARCH 1969 - TOULOUSE, FRANCE
コンコルドが商業飛行に就航したのは1976年1月21日です。英国航空(BA)とエアーフランス(AF)が同時に就航しました。当初、BAはブリティッシュエアウェイズがロンドン-バーレーン線、AFがパリ-ダカール-リオデジャネイロ線の運行を開始し、やがて他の路線を就航するようになりました。1977年にはBAとAFのコンコルド2機が同時刻にそろってニューヨークに到着するというイベントもありました。ロンドン・パリからニューヨークまでわずか約3時間45分で結びました。現在、パリからニューヨークおよびロンドンからニューヨークの飛行時間はおよそ8時間ですから、コンコルドは飛行時間を1/2以下に短縮することができました。日本には5回来ています。
Concorde Inaugural flight | Heathrow Airport | 1976
しかし、技術の推移を集めたコンコルドも時代の流れに乗ることができませんでした。燃料費、機体の保守などの採算が合わず、騒音の問題も解決できませんでした。
2000年7月にはエアーフランスのパリ・シャルル・ド・ゴール発、ニューヨーク行きのコンコルド4590便が墜落事故を起こしました。この事故により、コンコルドの耐空証明が取り消され、BAとAFは1年以上もコンコルドを運航できなくなりました。
墜落したコンコルドは離陸前に第2エンジンに異常があり、部品を交換し、出発が約1時間遅れていました。当初、部品の交換と事故の関係が疑われましたが、調査の結果、この事故は離陸時にタイヤがパンクしたことによって発生したことがわかりました。パンクしたタイヤの破片が燃料タンクを破損し、漏れ出した燃料が発火したことが墜落の原因だったのです。
パンクの原因は、コンコルドが離陸するわずか5分前に離陸したコンチネンタル空港のDC-10が滑走路に落とした部品によるものだったのです。もし、エンジンの異常がなく予定通り離陸していたら、コンコルド4590便の事故は起こっていなかったことになります。
911米国同時多発テロにより航空業界が大打撃を受けると、ついにAFは2003年5月、BAは同年10月にコンコルドの運航を終了したのです。
2003年10月24日、ロンドンのヒースロー空港では20万人を超える人が大空を見つめていました。コンコルドが着陸し、コクピットからイギリスの国旗が降られると歓声が沸き上がりました。そして、超音速旅客機コンコルドは27年間の仕事を終え、大空からその姿を消したのです。
24 Oct 03-Concorde-last-landing-BBC-edit4b.wmv
コンコルドの終焉によって超音速旅客機の実現は絶望的なものになりましたが、2020年代になって再び機運が高まっています。現在、米国コロラド州のブーム・テクノロジーが超音速旅客機の開発を進めています。
すでに試験機「XB-1」を公開しており、2021年にニューヨーク―ロンドン間3時間15分の初飛行を行う予定のようです。また、本格的な旅客機の公開は2025年を予定しているようです。
新型コロナウイルスが障害になっていることは間違いないと思いますが、コンコルドが果たせなかった夢をのせた超音速旅客機が再び世界の空を駆け抜ける日はそう遠くないかもしれません。
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