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2020年12月25日 (金)

およげ!たいやきくんのシングル発売(1975年12月25日)

 1975年、フジテレビの子ども向けテレビ番組「ひらけ!ポンキッキ」で歌われて大流行した曲が「およげ!たいやきくん」でした。12月25日にシングルレコードが発売されると、あっという間に売れ切になりました。それもそのはずで30万枚以上の予約が入っていたのです。発売当日は10万枚が完売となり、2月には370万枚の売上となりました。オリコンでは11週間連続1位となり、破竹の勢いで売れました。現在においての販売数は500万枚とも言われており、シングル盤の売上としては空前の記録となっています。

 「およげ!たいやきくん」の歌手というと子門真人さんですが、もともと番組では生田敬太郎さんが歌っていました。生田敬太郎さんがテイチクと専属契約を結んでしまったので、キャニオン・レコードから発売される「およげ!たいやきくん」を歌うことができなくなったそうです。そのため、子門真人さんに声がかかったそうです。子門真人さんの「およげ!たいやきくん」が番組で流れ始めたのは12月9日からでした。当時、子門真人さんと言えば、仮面ライダーをはじめとする多くのアニメソングや特撮の主題歌を歌っていましたが、子門真人さんの名前はあまり知られていなかったと思います。「およげ!たいやきくん」の歌を聞いて、どこかで聞いた声だぞ、仮面ライダーだ、歌手は子門真人さんというんだと再認識した覚えがあります。

 自分は発売直後からレコード屋さんを探しまくり、お小遣いでシングルレコードを何とか購入できた記憶があります。流行したから買ったのか、何かインパクトを受けたから買ったのか、どちらも正解になると思いますが、歌詞とアニメを気に入っていたのは間違いありません。

 まず、たい焼きがたい焼き屋から逃げ出して、海を泳ぐというのが衝撃的でした。小学生ながら理科に興味があった自分は、たい焼きが海で泳げるのはなぜか?よしんばそれを認めたところで、たい焼きの皮が海水で染みて死ぬだろう。いったいどこまで泳いでいくのだと思ってアニメを見ながら歌詞を聞いていたのです。ウルトラマンや仮面ライダーは何の疑問もなく見ていましたが、たいやきくんは受け止め方が違ったようです。

 たいやきくんの最期はエサと間違って釣り針に食いついてしまい、釣り人に釣り上げられて、食べられてしまいます。たい焼きが釣れてびっくりする釣り人のおじさんには共感ですが、おいおい海で引っかかったたい焼きを食べるんかいという感じです。

 およげ!たいやきくんは、たい焼きが魚になって海を自由に泳ぎ回る物語ですが、たいやきくんは自分が魚ではなく、たい焼きであることを自認して、たい焼きの役割をまっとうして人生を終えるのです。そして、おじさんがつばを飲み込んで自分が食べられるさまを、たいやきくんはあっけらかんと解説するかのように言い放っています。

 たい焼きが食べられることは死ぬということではないのか、そりゃそうだろうと改めて思ったりしたものです。そして、たいやきくんは、あのたいやきくんだけではなく、たくさんいるのだと思い込んで、たい焼き屋で並んで焼かれているたい焼きをじっと見たりするわけです。

 あとで知りましたが、アニメにでてきたたい焼き屋さんのおじさんにはモデルがいて、東京都港区麻布十番にある浪花家総本店というたい焼き屋さんの当時のご主人の神戸守一さんでした。Googleで「神戸守一」で画像検索してみてください

 「およげ!たいやきくん」のシングルレコードは両A面で、なぎら健一さんが歌う「いっぽんでもニンジン」が収録されていました。この話をし始めると記事が長くなるので、またの機会にと思います。

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