ブルース・リーの誕生日(1940年11月27日)
11月27日はブルース・リーの誕生日です。そして今年は生誕80周年にあたります。
ブルース・リーは父親が広東演劇の役者であったことから、幼少の頃から子役として多くの映画に出演しています。米国で活躍していた1960年代にはテレビ番組グリーン・ホーネットに準主役で出演しました。グリーン・ホーネットは日本でも放映されましたが、日本人の多くがブルース・リーの名前を知るきっかけは、やはり1973年12月(日本公開)に公開された「燃えよドラゴン Enter the Dragon」でしょう。
当時、自分は小学生で「燃えよドラゴン」は見ることができませんでした。近所の中学生にブルース・リーの凄さについて聞かせてもらったり、映画のパンフレットを見せてもらったりしました。当時の家庭にはビデオなどありませんから肝心の動いているブルース・リーはテレビで流れる短い映像を垣間見るだけでしたが、とにかくかっこよかったのです。そんな背景もあり、自分にとってブルース・リーは謎のベールに包まれた存在で、俳優というよりも、新しいタイプのヒーローと捉えていました。
子どもの頃のヒーローと言えば、最初はウルトラマンやウルトラセブンなど巨大化するヒーローでした。ウルトラマンは怪獣と格闘し、飛び道具の光線技で止めを刺します。ヒーローの戦い方というのはそういうものだと考えていたら、1971年に素手で闘う等身大のヒーロー、仮面ライダーが登場しました。「とぅ」という掛け声でパンチやキックを繰り出し、必殺技もライダーキック、戦い方は格闘技そのものだったのです。
そして、仮面ライダーにはまっていた頃に現れたのが「アチャー」という怪鳥音とともに素手で闘うブルース・リーです。仮面をつけてない仮面ライダー、人間のまま闘うヒーローが現れたみたいな印象がありました。そのうち、仮面ライダーカードと良く似たブルース・リーのカードが駄菓子屋さんで販売されるようになり、ますますヒーロー感がましていくのでした。ブルース・リーは変身しないのだろうか、そのうち変身した姿を見せるのではないだろうかと想像しました。
「燃えよドラゴン」が大ヒットすると、その後はブルース・リーの香港時代の映画が公開されるようになりました。「ドラゴン危機一髪」(日本公開1974年4月)、「ドラゴン怒りの鉄拳」(日本公開1974年7月)、そして最後のブルール・リーとして「ドラゴンへの道」(1975年1月)が公開されました。しかしながら、一連の映画をリアルタイムで映画館で見ることはできませんでした。
「ドラゴンへの道」から3年後に公開された「死亡遊戯」(日本公開1978年4月)は映画館で見ることができました。この頃になると、テレビで映画を見たり、雑誌の特集本を購入したりするなどして、ブルース・リーの詳細を知ることができるようになりました。
「ドラゴンへの道」に最後のブルース・リーというサブタイトルがつけられていたのは、ブルース・リーが既に亡くなっていたからですが、ブルース・リーは「燃えよドラゴン」が日本で公開された1973年の7月には亡くなっていました。その後に公開された「ドラゴン危機一髪」「ドラゴン怒りの鉄拳」「ドラゴンへの道」は「燃えよドラゴン」より前に制作されてたもので、後追いで公開されたものでした。
自分は子どもの頃からブルース・リーの大ファンでしたが、ファンになったときにはブルース・リーはこの世に存在していなかったのです。中学・高校生の頃はファン・クラブにも入り、ファンクラブを通じて香港で販売された特集本などを集めたものです。しかし、未だ映像は入手することはできませんでした。通信販売で8 mmのフィルムは売られていましたが、ずいぶん高価だったように記憶しています。
現在はいつでもブルース・リーの映像を見たいときに見ることができようになりました。ブルースリーが亡くなったのは1973年7月20日。あれから47年も経過していますが、ブルース・リーは32歳の若さのままで、あの極限まで鍛えられた肉体で映像の中で大活躍しています。
ブルース・リーの凄さは世代を通じて延々と語り継がれていくことでしょう。
【関連記事】
・BRUCE LEE'S NUNCHAKU IN ACTION
・ブルース・リー 死亡遊戯ワイド特集号 月刊スクリーン 1978年5月号臨時増刊
・ブルース・リー最新特集号 月刊スクリーン 1979年9月号臨時増刊
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