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2020年5月 7日 (木)

ウイルスの存在理由④ーウイルスとモノづくり

 最近になってもの作りの技術で注目を受けているのがナノテクノロジーです。ナノテクノロジーとは、一口に言えば、極めて微細な加工をしたり、極めて小さなものを作ったりする技術のことです。原子や分子を操作・制御したり、原子や分子に近いサイズのスケールで物質の構造や配列を制御したりすることによって、新しい機能、優れた特性を生み出す技術のことです。ナノテクノロジーの「ナノ(n)」は私たちが聞き慣れているセンチ(c)やミリ(m)と同じく、単位の前につける接頭辞です。ナノは10億分の1を意味し、長さの単位メートルと使うとナノメートル(nm)ということになります。1ナノメートルは10億分の1メートル、すなわち100万分の1ミリメートルです。

 ウィルスは光学顕微鏡で観察できないことからわかるように、その大きさは数十ナノメートルから数百ナノメートルの大きさです。この小さなサイズで、特定の細胞に寄生して、自分自身を複製したり、細胞を破壊したりします。こうしたウィルスの性質を利用して、現在、ミクロな世界で、ものを加工したり、組み立てたりするための工具としてウィルスを利用する研究が進んでいます。

 例えば、米国の研究グループは遺伝子操作によって電気を通す金属を集める性質を与えたウイルスを並べることによって、直径6ナノメートルの極細の電線を作ることに成功しています。この電線を使うことによって、従来よりも小型で大容量の電池を作ることに成功しました。これらの電池は現在のところ研究段階ですが、さらに研究を進めると、従来の電池よりも高性能な電池が作れるようになると期待されています。

モノづくりのミクロな現場で活躍するウィルスが省エネルギー対策や環境問題にひと役買うときが来るかもしれません。

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