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2020年5月 4日 (月)

ウイルスの存在理由①ーウイルスの起源

 ウィルスは動植物や細菌類などの生きた細胞に寄生して増殖する病原体です。ウィルスは自分自身では増殖することができません。また、細胞構造を持たず、細胞外では結晶化するものもあり、生物学的には非生物と定義されています。しかし、ウィルスは遺伝子を有しており、生物の細胞を利用しなければならないという条件つきではあるものの、自分自身と同じもの複製して増殖することができるという意味においては、生物の特徴をもっています。このことから、ウィルスは、非生物ではあるけれども、生物とまったく無関係なものとは言い切れないという側面があります。

 ウィルスが発見された当時、ウィルスは細菌よりも下等な生物ではないかと考えらていました。その後、ウィルスの解明が進むに従って、ウィルスは地球上で生物が誕生する過程で生じたものであるという説や、細菌が進化したものであるという説がありました。

 現在においてはウィルスはトランスポゾンと呼ばれる細胞内で移動できる遺伝子、いわゆる「動く遺伝子」が変化して、細胞の中から飛び出し、他の生物の細胞に移動できるようになったものと考えられています。

 そもそも、自然にあるものの存在理由や存在意義というのは、私たち人間が勝手に「ある」とか「ない」とか決めつけているものです。もちろん、勝手に決めるといっても、でたらめではなく、人間から見たある一定の基準はあるでしょう。おそらく多くの場合において、私たちは人間にとって有害なものや無益なものは存在理由がないと考えがちでしょう。

 しかし、自然に存在するものに存在理由や存在意義を求めるのは筋違いのような気がします。ですから、自然界におけるウィルスの存在理由について、人間との利害関係を抜きにした根源的な答えを出すことはできません。そこで、ここではあえて人間とウィルスとの関わり合いを考えたうえで、ウィルスの存在理由について考えるみることにします(続きは後日アップします)。

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