ウルトラセブン語録@第37話 盗まれたウルトラ・アイ(1968/06/16)
ウルトラセブン第37話は「盗まれたウルトラ・アイ」です。マゼラン星人マヤが登場します。
未確認の物体がどこかに落下しました。ポインター1号でパトロール中のフルハシとアマギが作戦室のソガに、落下地点を確認するよう連絡しますが、レーダーにあまりにもたくさんの怪事件をキャッチしていて、ソガは落下地点を特定することができません。アマギが、コンピュータを使いこなせと、ソガを叱咤しますが、落下地点を特定することはできなかったのです。パトロール中、ポインターは少女が運転するダンプカーを発見します。
ポインターは山中で倒れている男を発見。どうやらダンプカーの少女の仕業のようです。フルハシとアマギはポインター2号でパトロール中のダンに連絡、検問でダンプカーを捕まえるよう連絡します。
ダンはダンプカーを停止しようとしますが、ダンプカーはそのまま突っ込んでいます。間一髪、ダンプカーをよけ、ポインター2号でダンプカーを追いかけます。そのとき、謎の発光で目がくらんだダンはハンドルを切り損ねて崖に落下。車から放り出されたダンのもとに、ダンプカーの少女が近づき、ダンの胸ポケットからウルトラ・アイを盗んでいきます。謎の発光体が空へと舞い上がります。
シーン変わってプラネタリウム。ナレーションが流れます。
「皆さんが小さい頃、お父さんやお母さんが亡くなると、お星様になるなんて聞いたことがありますね。そうして、みんなが住んでいる、この地球以外にも、まだまだたくさん、この地球と同じ惑星があることを知っていますね。そこには、我々人間と同じような人間が住んでいるのかもしれません。もしかすると、いま君の横にいる人と同じ人がいるかもしれません。その星から、今頃、地球を見て、なんて綺麗な星だろうと、我々の地球のことを褒めているかもしれません」
ナレーションを危機ながら、星空を見るめる観客たちの中に、ダンプカーの少女がいました。少女は何か機械を使って、信号を送っているようです。その頃、宇宙ステーションV2では、マゼラン星へ連絡を取る女の声の通信をキャッチします。
女の声:「第一任務完了しました。迎えの円盤を送ってください」
V2は地上基地に報告します。
ダンがメディカルセンターから治療を終えて出てきます。ソガが心配になって話をかけまsが、あくまでも自分の責任だと、ソガを気遣うダン。そして、ダンは胸のポケットに手を当て、ウルトラ・アイを必ず取り戻すことを心の中で誓います。
作戦室では謎の怪電波の発信源を解析中。ついに、発信源がK地区のプラネタリウムセンターであることを突き止めます。発信源はスナックノアでした。発信の内容は「迎えはまだか、迎えはまだか」でした。
▼マヤ
「こんな狂った星?見てご覧なさい、こんな星、侵略する価値があると思って?」
スナックノア。若い男女がゴーゴーを踊っています。その中に白い服を着たマゼラン星人の少女。その少女マヤをテーブル席からじっと見つめているダン。ダンはマヤにテレパシーを送ります。
ダン「聞こえるか、僕がわかるか?」
マヤ「誰?地球人ならテレパシーは使えないはずよ。わかったわ、あなたはセブンね?」
ダン「ウルトラ・アイをなぜ盗った?」
マヤ「それが私の任務だから」
ダン「なに?地球を侵略するつもりなのか?」
マヤ「こんな狂った星を?見てご覧なさい、こんな星、侵略する価値があると思って?」
激しく踊り続けるマヤ。
ダン「迎えはまだか、迎えはまだか」
この声を聞いて、身体の動きを止めるマヤ。そのとき、ダンは一定のリズムの信号を聞き取ります。どうやら、怪電波の発信源はリズムボックスに隠されているようです。応援に駆けつけたウルトラ警備隊に発信機のありかを教えて、マヤを追いかけていくダン。
▼アンヌ
「どこにも見当たりません。あたくしが代わりに」
作戦室で、アマギがリズムボックスを解析。リズムボックスが発信していた信号と同じ信号をマゼラン星に送ります。すると、マゼラン星から返信が届きました。
返信の記録テープを読むアマギ。
アマギ「恒星間弾道弾、既に発射せり。迎えに及ぶ時間なく」
ソガ「恒星間弾道弾というと。隊長!マゼラン星が地球にミサイルを?」
フルハシ「それじゃあの娘が?」
キリヤマ「恐らく何か、特殊な任務を帯びてやってきたのだろう」
アンヌ「迎えには来ないって、どういう意味なの?」
ダン「裏切られたんだよ。自分の星に」
アマギ「隊長!計算の結果ミサイルの地球到達は、午前0時ちょうど」
キリヤマ「なに?あと7時間か」
そのとき、非常連絡を伝えるブザーが鳴ります。
V2隊員「こちらステーションV2。巨大なミサイルが宇宙より接近中!」
大型ミサイルは宇宙ステーションV2に衝突。V2は爆破。ミサイルはそのまま地球に向かってきます。緊急事態に出動命令を出すキリヤマ隊長。
キリヤマ「フルハシ・アマギ・ソガはホーク1号。ダンは俺とホーク2号だ」
各隊員はホークの発射場に向かいますが、ウルトラ・アイを取り戻さなければならないダンは命令を無視して、発射場と違う方向へ行ってしまいます。
ホーク1号は発進し、ホーク2号では、キリヤマ隊長がダンを待っています。しかし、ダンはやってきません。
アマギ「隊長機はどうしたんだ?」
フルハシ「まだ、発進していない」
キリヤマ「何をしているんだ。あいつ」
キリヤマ隊長は作戦室に連絡を取ります。
キリヤマ「作戦室、ダンはいないか?」
アンヌ「えっ?」
キリヤマ「探すんだ、急いで!」
アンヌ「は、はい」
しかし、ダンは見つかりませんでした。やむなく一人で出動しようとするキリヤマ隊長。そこにアンヌがやってきました。
キリヤマ「ダンは?」
アンヌはダンをかばうように
アンヌ「どこにも見当たりません。あたくしが代わりに」
キリヤマ 「そうか、よし!」
キリヤマ隊長とアンヌがホーク2号で出撃します。
▼ダン
「なぜ他の星野でも生きようとしなかったんだ。僕だって同じ宇宙人じゃないか」
ダンはマヤに会うためスナックノアを訪れました。相変わらず、たくさんの若者たちが踊り狂っています。その若者たちが一斉にダンの方へ振り向くと、全員がウルトラ・アイをかけていました。一人ずつウルトラ・アイを外して、マヤを捜すダン。
スナックノア。午後11時を告げる時計の鐘が鳴ります。
気を失っていたダンが意識を取り戻します。そこにマヤがやってきます。
マヤ「ダン」
ダンはマヤにウルトラガンを向けますが、マヤは機関銃でダンの手中にあるウルトラガン
マヤ「この星の命、午前零時で終わりです」
ダン「君も死ぬのか」
マヤ「私は仲間が迎えに来てくれるわ」
アマギが読み取ったマゼラン星からの返信テープをマヤに渡すダン。
ダン「誰も来ない。君ははじめから見捨てられていたんだ」
マヤはテープを読んで、全てを把握し、何かを悟ります。落胆するマヤに声をかけるダン。
ダン「この星で生きよう。この星で一緒に」
マヤは返事をしませんでした。その代わりにウルトラ・アイをダンへ差し出します。
盗まれたウルトラ・アイを手にしたダンはウルとセブンに変身。ウルトラセブンは宇宙空間へ向かい、大型ミサイルの内部に侵入、ミサイルを逆方向へ転回させます。向きを変えて、マゼラン星へ向かう大型ミサイル。
スナックノアにマヤが一人。ジュークボックスを見つめる彼女は、一枚のレコードを選びます。彼女が選んだレコードの番号はJ7。レコード盤に針が降りると、あたりに白い煙が現れ、マヤの身体を覆い尽くします。煙が晴れたそのとき、マヤはそこにはいませんでした。
スナックノアに戻ってきたダン。そこにはマヤの姿はなく、床にマヤのブローチが落ちていました。それを拾うダン。何が起きたのか、すべてを悟ります。
ダン「なぜ他の星ででも生きようとしなかったんだ。僕だって、同じ宇宙人じゃないか」
ダンは無念そうに夜の街をさまよい歩きます。
「数年後には我々も、月旅行が可能になるかもしれません。しかし、月にも土星にも、生物が全くいないという確証はないのです。我々が月に、その他の惑星に行けるとしたら、あるいは不思議な少女と同じ運命が、待ち受けているのかもしれません」(浦野光)
いてもたってもいられなくて、さまよい歩き続けるダン。
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