ウルトラセブン第49話「史上最大の侵略(後編)」放映45周年!(1968/09/08 19:00)
ウルトラセブンは1967年10月1日に放送が開始されました。1968年9月8日は第49話「史上最大の侵略(後編)」が放映された日です。
第49話でウルトラセブンは最終回です。特撮史上、永遠に語り継がれるであろう感動の最終回です。
第48話前編のウルトラセブンとパンドンの戦いのフラッシュバックから始まります。
「悪魔のような侵略者から地球を守るために戦ってきたウルトラセブンにも最期の時が近づいていた。もう二度と再び立ち上がることはできないのだろうか。死んではいかん。地球はまだ君を必要としているのだ。がんばれ!モロボシダン。ウルトラセブン、生きるんだ」
アンヌ隊員:「ダンは今、必死に死神と戦っているんだわ」
ソガ隊員:「がんばるんだ、ダン」
フルハシ隊員:「負けるんじゃないぞ、ダン」
隊員たちが声をかけますが、突然ダンのうめき声が止まる・・・
キリヤマ隊長、フルハシ隊員、ソガ隊員が心配そうにダンを見つめています。
アンヌ隊員: 「大丈夫。峠は越したようだわ」
アンヌ隊員の一言を聞いて、隊員たちはひと安心。ダンをアンヌ隊員に託して、メディカルセンターを出て行きます。そこに入れ替わりにキタムラ博士がやってきます。
キタムラ博士:「どうかね」
アンヌ隊員: 「発作はおさまりました」
キタムラ博士: 「そうか。レントゲン写真を撮ってみよう。手術の必要がある
かもしれない。アンヌ隊員、手術室の用意を」
そう言うと2人は部屋から出て行きました。
2人の会話を聞いていたダンは目を開きます。ダンは何か思い詰めています。
シーン変わってパトロール中のウルトラホーク3号。ウルトラセブンがパンドンと戦った現場上空を訪れます。怪獣の死骸がなくなっていることに気が付くフルハシ隊員。そこにはアイスラッガーで切り落とされた左足と右足だけが残っていました。そこへ、キリヤマ隊長から連絡が入ります。
キリヤマ隊長: 「ソガ、フルハシ、すぐ基地に帰れ。敵の攻撃を受けている」
シーン変わって二子山の地球防衛軍基地、上空の円盤から激しい攻撃を受けています。攻撃であたりは山火事となっています。ウルトラ警備隊作戦室では警報がけたたましく 鳴り響いています。
クラタ隊長: 「よしっ」
キリヤマ隊長:「どこへ行く」
クラタ隊長: 「ホーク1号はまだある」
キリヤマ隊長: 「やめろ。二子山をスライドさせたら基地の中は丸見えになる」
反撃すらできない状態に悔しがるクラタ隊長。
シーン変わってメディカルセンター。アンヌ隊員が部屋に戻ると、ダンがいなくなっていました。慌てて廊下に出てダンの名を呼びながら、ダンを探し回るアンヌ隊員。基地内は円盤からの攻撃で大混乱しています。
そこへウルトラホーク3号が帰還してきました。すかさず円盤への攻撃を開始するホーク3号。ホーク3号のミサイル攻撃は見事に円盤に命中、円盤は煙を噴きながら逃げて行きます。ホーク3号は円盤を追跡しますが、円盤は黒雲の中に隠れてしまいます。ホーク3号も追いかけますが、円盤を見失ってしまいます。
円盤は地下の秘密基地に帰還していました。円盤は、入り口部分で何やら洗浄され、ミサイル発射場、何やらパンドンを改造している工場を通って、戻ってきました。そして、円盤の乗員が状況を報告します。
- このシーンのゴース星人の会話もウルトラ警備隊など出演者の声を早回ししたものが当てられています。
- 再生スピード遅くしてみると、「親分、殴りこみでございます」「なにぃ、 殴り込みだと。そんな馬鹿な」「こんボケが」「なめくさりよって」などと関西弁で話をしています。この緊張した最終回で特撮スタッフやってくれますねw
わけのわからない会話が終わると、そこに捕虜として囚われの身になっていたアマギ隊員が連行されてきます。アマギ隊員の上部からカプセルのような装置が降りてきて、アマギ隊員がカプセルの中に閉じ込められました。
シーン変わって作戦室。隊員たちが被害状況を確認しています。被害は甚大のようです。クラタ隊長は「久しぶりに手応えのある連中だ」と強がったことを言いますが、キリヤマ隊長は「大口を叩くな、次にどんな手を打ってくるかわからんぞ」と諫めます。そこにホーク3号のフルハシ隊員とソガ隊員が戻ってきます。フルハシ隊員が円盤を見失ったことを報告すると、ソガ隊員が円盤は噴火口に突っ込んだのでしょうと、ちょっとお気楽な見解。
そこに、白衣姿のアンヌ隊員が血相を変えたやってきます。
アンヌ隊員:「隊長、ダンがいないんです」
どうやらダンはポインターで基地を抜け出したようです。ダンが思い詰めていたのは・・・
ダン:「許してくれ、アンヌ。レントゲン写真を撮られたら、僕が宇宙人であることがわかってしまう。アンヌ、僕をそっとしておいてくれ」
ウルトラ警備隊作戦室。アンヌ隊員の報告を聞いて、クラタ隊長が笑い出します。
クラタ隊長:「ハッハッハッハ、ハッハッハッハ、今度は脱走か。ウルトラ警備隊の恥じさらしだよ、あいつは」
ソガ隊員が「違います。ダンはそんな奴じゃ」とクラタ隊長に詰め寄ります。クラタ隊長は「じゃあ、なぜ姿を消した。怖くなったんだよ。防衛軍の仕事が」と一蹴します。
ソガ隊員:「あなたは彼を知らないんだ」
クラタ隊長:「あんなろくでなしのことなんか知りたいとも思わん」
その時、緊急連絡が入ります。通信用ディスプレイにはアマギ隊員が写っていました。
アマギ隊員:「地球防衛軍に告ぐ。地球防衛軍は直ちに、我々ゴース星人に降伏せよ。我々ゴース星人に降伏すれば、火星の地底都市に移住を許可し、全人類の生活を保障する。我々は強力な地底ミサイルを持っている。地球人たちは空と海の守りは堅いが、地底はまったくの無防備だ。降伏に従わない場合には不本意ながら、世界各国の主要都市を一斉攻撃し、30億全人類の皆殺し作戦を実行する。ハハハハハッ」
アマギ隊員は催眠術にかけられたような話し方です。アマギ隊員のメッセージをキリヤマ隊長以下ウルトラ警備隊、クラタ隊長、ヤマオカ長官、タケナカ参謀、マナベ参謀、防衛軍の隊員たちが聞き入ります。
クラタ隊長:「畜生、30億皆殺し作戦とはほざきやがる。人類がやすやす負けてたまるか」
フルハシ隊員:「そうだ。火星の地底都市でモグラになるんなら、死んだ方がマシだよ」
ソガ隊員:「そうだ、そうだ。このままじっと待てというんですか」
アンヌ隊員:「そうよ」
興奮する隊員たちの会話に水を差すようにタケナカ参謀が割って入る。
タケナカ参謀:「待て諸君。これは30億全人類の運命がかかった史上最大の侵略だ。軽率に行動してはいかん」
続いてマナベ参謀
マナベ参謀:「奴らの言う通り、地底はまったくの無防備だ。地底ミサイルを撃ち込まれたら防ぎようがない」
そして、ヤマオカ長官が静かに決断をくだします。
ヤマオカ長官:「キリヤマ隊長、ウルトラ警備隊は、敵のミサイル基地を探し出してくれ。我々は各国首脳部を集めて、対策会議の真似事をやる。出来るだけ長引かせるから、なんとか敵の基地を見つけてくれ」
- 人類が対策会議を行っていると見せかけて、その間に基地を探す作戦です。
- 地底GoGoGoのユートムの基地。あれもゴース星人が地球の地底調査のために作った基地だったのではないだろうか・・・
シーン変わって夜道。そこに白いオープンカーが走っています。オープンカーの助手席に乗った少年アオキ君がウルトラ警備隊のポインターを発見します。運転手のお姉さんユミに停車するよう頼みます。
アキオ君:「あっ、ウルトラ警備隊のポインターだ。停めてよ」
オープンカーはポインターの脇に止まります。 2人がポインターを覗き込むと、そこに苦しそうな表情のダンが乗っていました。
アオキ君:「どうしたんだろう」
ユミ:「早く病院へ連れていかなくちゃ。アタシ救急車呼んでくるわ」
ダン:「待ってくれ、救急車はいらないよ。ちょっと休みたいだけなんだ」
ユミ:「だってこんなところじゃ身体に毒よ」
アオキ君:「そうだ、ボクんちおいでよ」
シーン変わってアキオ君の部屋。ウルトラセブンのマンガやウルトラホークの模型が置いてあります。アオキ君はダンを介抱し、「ボクも大きくなったらウルトラ警備隊の隊員になるからね」とダンに声をかけます。
- 当時の子どもたちが欲しいものばかり並んでいます。
1階ではユミと母親がダンについて話をしています。
母:「ユミ、ヤマモト先生に往診してもらいなさい。早く、電話をかけて」
ユミ:「でもちょっと休みたいだけだって」
母:「いいえ、ご遠慮してらっしゃるだけよ」
ユミは「そうね、きっと」と言うと、ヤマモト先生に往診依頼の電話をかけます。
ユミが電話のダイヤルを回す音を聞いて、ダンは起き上がります。
アオキ君:「どうしたの」
ダン:「僕ねぇ、注射が嫌いなんだよ。だから」
アオキ君:「僕も嫌いなんだ。逃げちゃおうか、ボクたちの作戦本部があるから、そこ行こうよ」
ダンとアオキ君は家を抜け出します。アオキ君の肩をかりながら、資材置き場に作られた子ども達の作戦本部に向かいます。ラジオの野球中継が流れます。
- 満田監督ですが、実相寺監督を意識したようなラジオの野球中継。
シーン変わってゴース星人の基地。苛立つゴース星人が何やら命令を下したようです。ついに、ゴース星人は地底ミサイルを発射しました。地底ミサイルは高速で地底を掘り進め、世界の主要都市へ向かいます。モスクワのクレムリン、ニューヨークのマンハッタン、ロンドンのタワーブリッジ、パリの凱旋門が、ミサイル攻撃を受けて焼き尽くされます。爆発と炎の勢いは収まることを知らず、被害はどんどん拡大していきます。世界中が火の海となっています。
ウルトラ警備隊作戦室。アマギ隊員が返事を催促してきました。
アマギ隊員:「返事はまだか。30分後にもし返事がなければ、次に東京を攻撃する。あと30分だ。イエスかノーかその答えが欲しい」
ヤマオカ長官:「キリヤマ隊長、敵の基地はまだ発見できんのか」
キリヤマ隊長:「はっ、クラタ君にも手伝ってもらっているんですが、まだ」
マナベ参謀:「長官、30分といえば時間がなさ過ぎます。対策会議どころじゃありませんよ」
タケナカ参謀:「この際、降伏もやむを得ません。町は大混乱です」
東京では人々がパニック状態となり避難をはじめていました。その様子のテレビニュースをアオキ君の作戦本部で見ているダン。
アナウンサー:「各駅とも避難する群衆が押し寄せ、大混雑となっております。東京も遂にゴース星人の魔の手にかかり、廃墟となってしまうのでしょうか」
このニュースを見たダンは作戦本部を出て行こうとします。
アオキ君:「どこ行くの」
ダン:「行かなければ、ならないんだよ」
アオキ君:「ダメだよ、そんな身体で」
そう言われるとダンは思いとどまります。
アナウンサー:「人類は遂にゴース星人の奴隷と、なるのでしょうか。それとも人類の誇りとともに滅亡するのでしょうか。二つのうち、いずれかを選ばねばならんときが来たのです」
ダンは悔しそうな表情でアナウンサーのコメントに聞き入ります。
アオキ君:「ちょっと待ってて。どこへも行っちゃ駄目だよ」
そう言うとアオキ君は作戦本部を出て行きました。
シーン変わって作戦室。電話を取るキリヤマ隊長。「そうか」と答えてがっかりします。そこへ、クラタ隊長、フルハシ隊員、ソガ隊員が敵基地の探索から戻ってきました。
クラタ隊長:「敵の基地がわかりました」
ヤマオカ長官:「そうか、よくやったぞ」
クラタ隊長:「はっ」
タケナカ参謀:「場所はどこだ」
クラタ隊長:「クマガタケの地底」
フルハシ隊員:「クマガタケは活火山ですが、その噴火口が出入口になっているんです」
- 先のソガ隊員の噴火口の話はいいかげんではなかったのか・・・
キリヤマ隊長:「長官、一刻を争うときです。マグマライザーに時限爆弾を積んで自動操縦で一挙に敵の基地に突っ込みましょう」
ヤマオカ長官:「よし、すぐ準備にかかれ」
そのとき、ソガ隊員が長官に詰め寄ります。
ソガ隊員:「待ってください。敵の基地にはアマギが捕まっているんです。奴はどうするんですか
クラタ隊長:「何を言うんだ。この際、人間一人の命にかまっている場合じゃない」
ソガ隊員:「私が助けに行きます」
クラタ隊長:「馬鹿、お前がのこのこ入っていったら元も子もなくなるんだ」
「あきらめるんだ」とソガを諭すクラタ隊長。
クラタ隊長:「君がアマギを思う気持ちはよくわかる。だが彼だってウルトラ警備隊だ。自分の命よりも人類すべてのことを大事に思うだろう」
画面が引いて、ビデオシーバーの画面となります。この作戦室でのやり取りを、ダンはビデオシーバーで見ていたのです。ダンはアマギ隊員がピンチであることを知ります。
キリヤマ隊長:「マグマライザー、出動スタンバイ!」
この様子を見ていたダンは、いてもたってもいられなくなり、作戦本部を飛び出します。そして、資材置き場で胸のポケットからウルトラアイを取り出しました。
ダンは無言でウルトラアイを見つめます。そして、ウルトラアイを装着しようとしたとき、再びセブン上司が現れます。
セブン上司:「やめろ。やめるんだセブン。今度こそ本当に死んでしまうぞ」
セブン上司の忠告で、ダンは変身をためらいます。
そこにダンの顔を照らす自動車のヘッドライト。ポインターがやってきました。アンヌ隊員がダンをメディカルセンターに連れ戻しに来たのです。アンヌ隊員を確認したダンはアンヌ隊員の方へ背を向けて、ウルトラアイを胸のポケットにしまいます。アンヌ隊員はダンの背中にやさしく声をかけます。
アンヌ隊員:「アキオ君って子どもが教えてくれたの、ダンがここにいるって」
- アオキ君はいたたまれなくなってウルトラ警備隊に連絡したのでしょう。
アンヌ隊員:「なぜ、逃げたりなんかしたの?」
そう言うと、アンヌ隊員はダンに近寄ります。ダンはアンヌ隊員に背を向けて黙っています。
アンヌ隊員:「ねぇ、答えて」
ダンの様子が普通ではないことに気が付いたアンヌ隊員は、不安な表情で、ダンに改めて声をかけます。
アンヌ隊員:「ダン?」
ダンは意を決して、アンヌ隊員の方へ振り返ります。そして・・・
ダン:「アンヌ、僕は・・・、僕はね・・・、人間じゃないんだよ。M78星雲から来たウルトラセブンなんだ」
とアンヌ隊員に自分の正体を明かします。
- この瞬間にシューマンのピアノ協奏曲イ短調54番が流れます。
- 特撮史上に残る名場面です。
ダン:「びっくりしただろう」
アンヌ隊員:「ううん、人間であろうと宇宙人であろうと、ダンはダンにかわりないじゃないの。たとえ、ウルトラセブンでも」
ダン:「ありがとう、アンヌ」
シーン変わって作戦室。作戦開始の時間が迫ります。腕時計を確認したキリヤマ隊長が苦渋の選択で、マグマライザーの発進を命じます。
キリヤマ隊長:「マグマライザー発進!」
爆弾を積み込んだ無人運転のマグマライザーはゴース星人の地下基地に向かって地底を走ります。地下基地ではアマギ隊員がとらわれの身となっていますが、ウルトラ警備隊はアマギ隊員を助け出すことはできません。
地球防衛軍とウルトラ警備隊は、アマギ隊員、つまり個人を犠牲にして、全人類を助けるという決断をしたのです。
シーン変わって、資材置き場。ダンとアンヌの会話が続いています。
ダン:「今話した通り、僕はM78星雲に帰らなければならないんだ」
ダン:「西の空に、明けの明星が輝く頃、ひとつの光が宇宙へ飛んで行く。それが、僕なんだよ」
ダン:「さよならアンヌ!」
アンヌ隊員に別れを告げるダン。そういうと、ダンは胸のポケットからウルトラアイを取り出し、手を顔に前に水平にあげて、ウルトラアイを装着しようとします。
アンヌ隊員はダンの手をつかみます。
アンヌ隊員:「待って、ダン。行かないで」
ダン:「アマギ隊員がピンチなんだよ!
ダンはこういうとアンヌ隊員を突き放して、ウルトラアイを装着します。
ダン:「デュワッ!」
アンヌ隊員の目の前でウルトラセブンに変身するダン。そして、巨大化して空へ飛んでいくウルトラセブン。
ウルトラセブンはゴース星人の地下基地に急ぎ向かいます。ウルトラセブンの到着が先か、爆弾を積んだマグマライザーの到着が先か、アマギ隊員の命がかかっています。
ウルトラセブンはゴース星人の地下基地にマグマライザーよりもわずかに先に到着。カプセルに閉じ込められたアマギ隊員を救出します。その直後、マグマライザーが到着、ゴース星人の地下基地が大爆発を起こします。噴火口から脱出するウルトラセブン。その手にはしっかりとアマギ隊員のカプセルがありました。
ウルトラセブンはカプセルを地上に置きます。そこにウルトラ警備隊の隊員たちが到着し、アマギ隊員を救出しようとします。
すると、そのとき、地面が裂けて、地下基地の工場からパンドンが現れました。ウルトラセブンに切り落とされた左足と右足がサイボーグ化されていました。
- 通称、改造パンドンと言います。
ウルトラセブンは改造パンドンに飛びかかります。しかし、ウルトラセブンには十分な力が残っていません。まさに死闘が始まりました。
ダンが戦っている姿を見て、アンヌ隊員は耐えきれずに、涙を流しながら声をふるわせ話を始めます。
アンヌ隊員:「ウルトラセブンの正体はアタシたちのダンだったのよ」
アンヌ隊員の話を聞いて驚愕するキリヤマ隊長、フルハシ隊員、アマギ隊員、ソガ隊員、クラタ隊長。
アンヌ隊員:「M78星雲から地球を守るために遣わされた平和の使者で、自分を犠牲にしてまでこの地球のために闘っているんだわ」
アンヌ隊員:「でも、もうこれが最後の闘いよ。ダンは自分の星に帰らなければならないの」
改造パンドンはウルトラセブン、いやモロボシダンを一方的に攻撃します。ダンはなすすべもありません。その様子を見て、キリヤマ隊長が叫びます。
キリヤマ隊長:「はっ、ダン」
気を取り戻したキリヤマ隊長は隊員たちに声をかけます。
キリヤマ隊長:「行こう!地球は我々人類、自らの手で、守りぬかなければならないんだ」
ウルトラホーク1号のアルファ号、ベータ号、ガンマ号で改造パンドンに立ち向かうウルトラ警備隊。
ダンはふらふらになりながらも、改造パンドンに立ち向かおうとします。しかし、改造パンドンに跳ね飛ばされ、顔を殴られます。ダンは再び立ち上がって、改造パンドンに立ち向かいます。
そのときウルトラホーク1号のミサイルがパンドンを直撃します。
フルハシ隊員:「ダン離れるんだ!怪獣はオレに任せろ」
アマギ隊員:「ダン!」
改造パンドンはウルトラ警備隊の攻撃でひるみます。その隙を見逃さなかったダン。改造パンドンにつかみかかります。
アンヌ隊員:「ダンは死ぬ気で闘っているんだわ」
キリヤマ隊長:「体の具合が悪ければ悪いで、なぜはっきり言ってくれなかっ
たんだ」
クラタ隊長:「モロボシ、許してくれ」
ソガ隊員:「危ない!」
- 隊員たちは誰一人として、ウルトラセブンのことをウルトラセブンと呼びません。自分たちの仲間のモロボシダンが目の前で戦っているのです。
改造パンドンに取っ組み合いの戦いを挑むダン。改造パンドンのパンチがダンの顔を直撃します。
そこに再びホーク1号の攻撃。一瞬の隙を突いて、ダンはアイスラッガーを改造パンドンに投げつけます。しかし、アイスラッガーにいつもの勢いはなく、改造パンドンはアイスラッガーを右手で受け取ってしまいます。アイスラッガーをブーメランのように持ち、ダンに詰め寄る改造パンドン。思わず後ずさりするダン。
改造パンドンがアイスラッガーをダンに向けて投げつけようとしたまさにそのとき、クラタ隊長の乗るアルファ号が改造パンドンに怒濤の勢いで攻撃を仕掛けます。この攻撃に改造パンドンはひるみながらもアイスラッガーをダンに投げつけます。ダンは最後の力を振り絞って、アイスラッガーをコントロールします。改造パンドンの方へ反転して飛んでいくアイスラッガー。見事に改造パンドンの首を切り落としました。首を切られて改造パンドンは一歩、二歩と前得進み、バタンと倒れます。
ダンの最後の戦いが終わりました。死闘を繰り広げたダンはウルトラ警備隊、地球人に助けられながらも、見事に最後の勝利をあげました。夜明けの空を背に、よろめきながら立ち上がり、西の空へと飛んでいきます。デュワッ!
ダン:「明けの明星が輝く頃、ひとつの光が宇宙へ飛んで行く。それが僕なんだ」
西の空に宇宙へと飛んでいく光を見送るウルトラ警備隊。
ソガ隊員:「ダンは死んで帰っていくんだろうか。もしそうなら、ダンを殺したのは俺たち地球人だ」
ソガ隊員:「奴は傷ついた身体で最後の最後まで、人類のために闘ってくれたんだ。ダンを殺したのは俺たちなんだ。あんないいやつを」
フルハシ隊員:「そんなバカな!ダンが死んでたまるか、ダンは生きている。きっと生きてるんだ。遠い宇宙から、俺たちの地球を見守ってくれるさ。そしてまた、元気な姿で帰ってくる!」
頬に涙を流しながら、フルハシ隊員の話を噛みしめるように聞き、自分を納得させるかのように力強くうなずくアンヌ隊員。
西の空に輝く星に、ひとつの明るい光が飛んでいきます。空いっぱいに元気に走るダンの顔。 ウルトラセブンの主題曲が流れる中、ダンは走る、走り続けます。そして、大きな笑い顔が地球を見守ります。
ダンは仲間のアマギ隊員、たった一人の地球人の命を救い、そして「全人類」を救ってくれました。ダンに取っての全人類を救うとは、たった一人の命も見捨てないということだったのです。
さようなら、モロボシダン。
別れは次の出会いの始まりです。
いつかまた会おう!
- う~書いているこちらまで涙が出てきた(T_T)
- これでウルトラセブン放映45周年勝手にマラソンtweetも終わりです。
- 最後までご覧下さった方々、ありがとうございます。
- さ~次は50周年だ!
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