サケの放流はどのように行われているの? とる漁業から育てる漁業へ
■どうしてサケの放流が始まったの
明治の中頃までは、自然繁殖したサケがたくさんとれていました。しかし、産卵のために故郷の川に戻ってくる親サケを河口付近でとりすぎたため、次第にサケの漁獲量が減少しました。そこで、漁獲量を維持するために、サケを人の手でふ化させて育ててから放流する「人工ふ化放流」が始まりました。
■サケの放流と回帰
毎年秋になると、サケが産卵のために川に帰ってきます。川を遡上したサケの中には自然産卵するものもいますが、多くは捕獲場で捕らえられます。
道の駅サーモンパーク千歳とインディアン水車-千歳市 Indian Waterwheel
捕らえられたサケは畜養池で卵が成熟するまで生かされます。採卵するとすぐに受精が行われ、ふ化器に入れられます。ふ化までに要する時間は積算温度でわかります。
積算温度は1日の平均水温を積算したもので、例えば平均水温が8℃で10日なら80℃です。サケは積算温度約80℃でふ化します。8℃の水であれば、60日でふ化することになります。なお、サケの卵に眼ができることを発眼といいますが、発眼までの積算温度は240℃です。
ふ化したばかりの仔魚は養魚池で育てられます。仔魚は腹部に栄養が入った袋がついていて、エサを食べません。稚魚に成長すると飼育池に映されます。海水の温度が約5℃になるころ、川に放流されます。数日から一ヶ月で海へ出ていきます。
放流されたサケは初めての夏をオホーツク海で過ごします。冬になると南下し、夏はベーリング海で過ごします。その後は、成熟するまで、冬はアラスカ湾、夏はベーリング海で過ごすします。こうして成熟したサケは産卵するために生まれ故郷の川をめざして帰ってきます。回帰してきたサケの9割が河口付近に張り巡らされた定置網で食用に捕らえられ、残りのサケが産卵のために川を遡上するのです。
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