ウルトラセブン第39話「セブン暗殺計画 前篇」放映45周年!(1968/06/30 19:00)
ウルトラセブンは1967年10月1日に放送が開始されました。1968年6月30日は第39話「セブン暗殺計画 前篇」が放映された日です。
ぐるぐると回る画面が止まると、セピア色のモノクロ映像が始まります。その映像はウルトラセブンと怪獣との戦いを映しながら、ウルトラセブンの能力について、解説しています。低い男の声で、次のように解説しています。
- セブンは、身長50mの巨人にも、豆つぶほどにも小さくなれる
- セブンは、ジャンプすることはもちろん、空を飛び回ることも可能だ
- これがセブンのウルトラビームだ。その熱線は、あらゆる金属を貫き通すだろう
- セブンの透視力、普通の物質ならば簡単に見通してしまうのだ
- アイ・スラッガー.、エメリューム光線と共にセブンの万能武器の一つだ
- セブンの活動限界を示すビームランプだ。あれが点滅し始めたら、セブンは活動不可能になる
- 我々の狙うセブンは、実はウルトラ警備隊のダン隊員なのだ
この低い声の正体はガッツ星人。ガッツ星人は怪獣アロンを使って、セブンの能力を分析していたのです。
この映像を見てガッツ星人の1人は、ウルトラセブンを倒すには、「ダンを倒してしまえば簡単ではないか」と提案します。しかし、もう1人のガッツ星人は、「セブンを倒さなくては我々の目的は成功しない。セブンを倒せば、人類はたちまち降伏するに違いないからだ」と答えます。
- ガッツ星人の真の目的はウルトラセブンを倒すことではなく、地球征服であることがわかります。
「セブンを倒す暗殺計画は完了した」、「これから、地球の引力圏へ入る」、こうして、ガッツ星人は地球にやってきたのです。
シーン変わって遊園地。人々が、いろいろな乗り物に乗って楽しんでいます。その遊園地をパトロールしているフルハシ隊員とアマギ隊員。園内には怪しい雰囲気はありません。どうやら、警報器のいたずらだったようです。2人はポインターで基地に帰ります。
- フルハシ隊員は遊園地で楽しんでいる恋人たちが気になるようです。気になる人でもいるのでしょうか。
シーン変わって作戦室。アンヌ隊員が小包をあけています。その中にはプレゼントの箱。そこへ、フルハシ隊員とアマギ隊員が戻ってきました。アンヌ隊員はプレゼントを後ろに隠します。
遊園地に異常がないことをキリヤマ隊長に報告するフルハシ隊員。どうやらイタズラだったようです。ここのところイタズラによる出動が続いているようで、これでもう4回目の出動です。「そうボヤくな」とキリヤマ隊長。
アンヌ隊員がプレゼントをフルハシ隊員に渡します。どうやら、小包はアフリカからフルハシ隊員に届いたもののようです。
- 他人の荷物を勝手に開けてはいけません(^^ゞ
プレゼントには手紙も添えられていました。その手紙を取り出して、読み始めるアンヌ隊員。
- 他人の手紙を勝手に読んではいけません(^^ゞ
プレゼントの主は女性からのようです。手紙を取り返して読み始めるフルハシ隊員。「私がサファリラリーへ参加した折りに、土地の有力者からいただいたものです。珍しい宝石なので半分お分けします。あまり高い宝石ではありませんが、原住民の人たちが首飾りにしているそうです。フルハシさんはどういうふうに使うかしら」。どうやら、アフリカの宝石を送ってきてくれたようです。
この話を聞いて、ソガ隊員が、この手紙の主の女性がフルハシ隊員の恋人ではないかと思った様子。フルハシ隊員は、この女性は妹の友達だと言い訳しています。アンヌ隊員は「それで?」と嬉しそうに突っ込みを入れます。
突然、緊急警報の音。ダンが警報器を見て第3地区と報告。フルハシ隊員は「デマだ、デマだ。ほっときゃいいんだ」と答えます。そこに間髪入れずキリヤマ隊長が一喝。「フルハシ、そう簡単に決めつけちゃいかん。たとえ1000回の通報が1000回ともウソでも出動するのが我々の義務ではないか」。
- さすが隊長です。
キリヤマ隊長はダンとアンヌ隊員に出動命令。2人はポインターで第3地区に向かいます。ポインターの後を追う一台の自動車。人が乗っていないのに、勝手にハンドルが動き、アクセルが踏み込まれます。
ダンとアンヌ隊員はポインターから降りてあたりを調査。異常がないため、ポインターに乗り込むと、さきほどの無人の車がやってきます。あっという間にポインターはたくさんの無人の車に囲まれてしまいます。
ポインターから降りて無人の車を透視するダン。すると、運転席にはガッツ星人が乗っていました。ダンは「誰だ、君は?」とガッツ星人に問いかけます。ガッツ星人は 「我々はいかなる戦いにも負けたことがない無敵のガッツ星人だ」と答えます。アンヌ隊員はガッツ星人が恐いようですが、自分はウルトラ警備隊隊員だと言い聞かせるようにして、勇気を振り絞って、ポインターを降り、ダンの横に行きます。ダンはアンヌ隊員に逃げろと言いますが、アンヌ隊員は絶対に逃げないと言い張ります。
その様子を見ていたいガッツ星人は「我々の挑戦を受けるのか?」と言うと、分身して2体になります。ダンは「つまらないことはやめろ」と言います。
- 分身はかなりすごいことと思うのですが
ダンはアンヌ隊員に、この場は自分が何とかするので、基地に帰って報告するように言います。アンヌ隊員はダンの言うことを聞かず、ウルトラガンを抜いて闘おうとします。ダンはガッツ星人に対峙しようとするアンヌ隊員を制して、ポインターに押し込みます。
ガッツ星人はダンを銃で攻撃、ダンは走ってその場から逃げていきます。ガッツ星人はダンを追いかけます。しかし、ダンは分身したガッツ星人に取り囲まれてしまいます。そこにアンヌ隊員が「ダ-ン」と呼びながらやってきます。ダンはアンヌ隊員に基地に報告するように言います。アンヌ隊員はダンの強い意思に思わず「はい!」と答えて、ポインターに走って戻ります。
アンヌ隊員がいなくなると、ガッツ星人はダンに「どうやら我々だけになったようだな」と言い、ビルの屋上に瞬間移動します。ダンはカプセルを取り出して、「ウィンダム、行け!」とウィンダムを呼び出します。
ポインターに戻ったアンヌ隊員は基地に「隊長、ガッツ星人に囲まれて、身動きできなくなりました」と報告。キリヤマ隊長は「よし、了解」と応答。
ウィンダムはガッツ星人に襲いかかりますが、捕まえることができず逆に翻弄されます。そこに、ガッツ星人の透明な円盤がやってきます。危険を察知したダンはウィンダムを戻そうとしますが、透明円盤がウィンダムの頭部を光線で攻撃、ウィンダムは爆発炎上し、消えてしまいます。
- ウィンダムはウルトラセブン全話を通じて今回含めて3回の登場しますが、これが最後の登場です。爆発炎上して、姿が消えてしまっいました。ダンがウィンダムがカプセルに戻ったところを確認する描写はありません。普通に考えると、ウィンダム戦死です。
- ウィンダムは平成ウルトラセブンで再登場します。姿が消えた描写があったので、カプセルには戻れたのだと考えれば、生きていたとしても、違和感はありません。
- ウィンダムがロボットならそもそも関係ないのかもしれません。
ウィンダムを倒したガッツ星人は巨大化して、ダンに迫ります。ダンはウルトラアイを取り出して、セブンに変身しようとしますが、何かおかしいことを感じ、ワンかもしれないと考えて、ポインターに戻ります。しかし、ポインターは完全に囲まれてしまって身動きが取れません。
「ミサイル攻撃で突破しましょう」と言うアンヌ隊員をダンが制します。次の瞬間、ダンは遠くから聞こえてくる音を察知し「来たぞ」と呟き、ポインターに乗り込んで「アンヌ、ベルトを締めろ」と叫びます。
空からウルトラホーク1号が現れてビル街に急降下、ポインターを拾い上げてタッチアンドゴーします。ダンとアンヌ隊員はガッツ星人から逃れることができました。
- ホーク1号がポインターを拾い上げたのは磁石の力でしょうか。
シーン変わって作戦室。「そうか。昨日からのいたずらは、きっと奴らの仕業だったんだ。なあ、そうだろう」と気が付くフルハシ隊員。それに対して「先輩…。そんな事もうみんな、とっくに分かっているんですよ。問題なのは一体やつらが何をしようとしてるか、ということなんですよ。わかる?」と小声で突っ込むソガ隊員。
他の隊員が出動したときには異常がなく、自分が出動したときにだけ、アロンに襲われたり、ガッツ星人に狙われたりしたことを思い出すダン。
「だとすると、敵の狙いは僕だ。しかし、何のために僕を狙うんだ?」
- 何故って、あなたがウルトラセブンだからでしょう<(_
そこにパトロール中のウルトラホーク3号のアマギ隊員とアンヌ隊員から連絡が入ります。泉が丘上空1万メートル付近に何かが存在しているようです。レーザーは捉えていますが、何も見えないようです。キリヤマ隊長はホーク3号にそのままパトロールを続けることを命令します。間もなく、アンヌ隊員が透明円盤が姿を現したことに気が付きます。キリヤマ隊長に報告するアマギ隊員。
シーン変わって道路を疾走するポインター。アマギ隊員とアンヌ隊員の連絡を受けて、ダンとソガ隊員が泉が丘に向かいます。
- このシーン、ポインターがとてもかっこよく撮影されています。
シーン変わって泉が丘上空。ウルトラホーク3号が透明円盤を攻撃します。透明円盤の反撃でホーク3号は被弾。アマギ隊員は「チクショー、とことんまでやってやる!」と強気なことを言いますが、アンヌ隊員に「アマギ隊員!無茶をして勝てるわけないわ」 と制されます。2人はホーク3号から脱出します。
- ガッツ星人と対峙したときに比べて、アンヌ隊員は非常に冷静です。
- 果たして冷静なのでしょうか。ダンとは一緒に死ぬ覚悟ができても、アマギ隊員と死ぬ覚悟はない・・・
シーン変わって泉ヶ丘に着陸する透明円盤。そこに到着するポインター。そこに別の小型の円盤がやってきます。その小型円盤から「そんな物でガッツ星人に立ち向かえるとでも思っているのか」という声が聞こえてきます。小型円盤はポインターの近くに降りてきて、ソガ隊員を追いかけます。ソガ隊員は小型円盤に引き寄せられるように貼り付けにされてしまいます。ぐるぐる回転する小型円盤とその円盤に貼り付けにされたソガ隊員。
ダンはウルトラアイを取り出してウルトラセブンに変身しようとしますが、ソガ隊員がいるので変身できません。やむなくキリヤマ隊長に救出願いの連絡をします。連絡したダンはポインターを走らせます。
- ダンはどこに向かおうとしているのでしょう
ポインターが橋の上を通った瞬間、橋が大爆発します。ダンはウルトラセブンに変身します。
崖の上で対峙するウルトラセブンとガッツ星人。ウルトラセブンはガッツ星人にいきなりアイスラッガーを投げつけます。ガッツ星人は分身してアイスラッガーを易々とかわします。セブンは続いてエメリューム光線、ワイドショットを放ちますが、ガッツ星人は身体の表面にバリアのようなもの張り巡らします。ウルトラセブンは必殺技を繰り出しますが、ウルトラセブンの能力を分析しているガッツ星人に効き目はありません。
ウルトラセブンは攻撃を続けますが、その間にエネルギーを消耗していきます。どうやら、ガッツ星人の狙いはウルトラセブンをエネルギー切れにしてしまうことのようです。ウルトラセブンは攻撃を続け、ハンドショットを放ちますが、ガッツ星人に跳ね返されてしまいます。ウルトラセブンはハンドショットを自分で受けてしまいます。苦しむウルトラセブン。
ガッツ星人は2体でウルトラセブンを挟み撃ち。苦しむウルトラセブンをまるでサッカーのパスをするかのように足で蹴り合います。2体のガッツ星人はウルトラセブンに向けて光線を発射。ウルトラセブンは光線に束縛され、ビームランプが点滅を始めます。さらに光線で攻撃を仕掛けるガッツ星人。
ウルトラセブンの両腕が横に水平に挙がり、ビームランプの点滅がさらに早くなります。その瞬間、透明な十字架が飛んできます。ウルトラセブンの身体は十字架にはめ込まれ、貼り付けの状態となってしまいます。そして、十字架はウルトラセブンを貼り付けにしたままで消えてしまいます。
シーン変わって泉ヶ丘。キリヤマ隊長、フルハシ隊員、アマギ隊員が、ダンとソガ隊員を救出にやってきます。ソガ隊員は見つかりましたが、ダンの姿が見当たりません。そこに、透明円盤がやってきて、キリヤマ隊長、フルハシ隊員、アマギ隊員を攻撃。逃げ惑う4人。地球防衛軍の部隊が出動。アンヌ隊員がポインターから赤十字の印のついた救急バックを持って降りてきます。4人の元へと向かうアンヌ隊員。
- この救急バックはひし美ゆり子さんの私物だったようです。私物の白いバッグに赤いテープで赤十字マークを入れたそうです。
球防衛軍の部隊が円盤を砲撃開始、円盤に向かって進撃しますが、途中で何か強力なバリアに引っかかり次々と爆発してしまいます。キリヤマ隊長が「警備隊全軍に告ぐ、敵は強力なバリアに包まれている模様だ。現在位置より前へ進むな」と連絡。その後ろでソガ隊員を手当するアンヌ隊員。
- 攻撃部隊は地球防衛軍ではないのだろうか
そして、泉ヶ丘にガッツ星人の声が響きます。
「無駄な抵抗は止めろ。このまま戦闘を続ければ、君たちは全滅するだけである。地球防衛の切り札、ウルトラセブンは、我々の手中にあるのだ」
シーン変わって夕方の泉ヶ丘。アンヌ隊員が悲しそうな声で「ダーン」と予備ながら、ダンを探しています。ダンは見つからず、アンヌ隊員はうつむいて悲しそうな顔をします。アンヌ隊員が空を見上げると、、夕焼けの空に、十字架に貼り付けになったセブンの姿が浮かび上がりました。アンヌ隊員がキリヤマ隊長に連絡。キリヤマ隊長、フルハシ隊員、ソガ隊員、アマギ隊員、アンヌ隊員が貼り付けのウルトラセブンを見つめます。再びガッツ星人の声。
地球の全人民に告ぐ、君たちの英雄セブンは、夜明けと共に処刑されるであろう
シーン変わって作戦室。天文班によると明朝の日の出は5時21分。セブンの処刑まで、あと12時間足らず。
ウルトラセブンのピンチに全員が頭を悩ませています。フルハシ隊員とアマギ隊員は、宇宙人であるセブンの蘇らせ方は見当がつかないなどと話をしています。
その話を遮るように、アンヌ隊員は 「ねぇ、さっきからセブンのことばかり言ってるけど、ダンはどうなるの。敵に連れて行かれたのよ」とダンのことを心配しないのかと皆に詰め寄ります。キリヤマ隊長が 「アンヌ、決して忘れてるわけじゃない。ただ、ガッツ星人が、セブンを夜明けに処刑するという意味を考えるんだ」と答えます。「だって」とやり場のない様子のアンヌ隊員。
タケナカ参謀は 「やつらは、我々の目前でセブンを処刑し、地球人に心のよりどころを失わせようとしているのかもしれない。そうすることによって地球人は、彼らと戦う勇気を失い、服従を認めてしまうようになるだろう」とガッツ星人の狙いを話し始めます。
フルハシ隊員:「セブンを見殺しにはできないんだ」
アンヌ隊員: 「じゃ、ダンは犠牲になれって云うの」
タケナカ参謀: 「アンヌ!ダンはもう殺されているかもしれない」
アンヌ隊員:「えっ」
タケナカ参謀: 「もし生きていたら、敵の基地を叩くことはできないだろう」
- って、死んでいた方が良いような厳しい発言・・・
そこに通信隊員が「隊長、おかしな発信音をキャッチしました」と報告。宇宙ステーションの回路が使われているようですが、ステーションからの発信ではないようです。別の侵略者かもしれない。焦りを隠せない作戦室。アンヌ隊員の表情はダンのことをとても心配している様子です。
シーン変わって泉ヶ丘の夕焼け空に浮かぶ貼り付けのウルトラセブン。人々がセブンを見上げています。
「セブン救出に心を砕くウルトラ警備隊に、また、ひとつの謎が投げかけられた。あの発信音は新たな侵略の前触れなのか。しかも、ガッツ星人によるセブン処刑のときは、刻々と迫っていた。明日は、我々人類の破滅の夜明けになるのだろうか」
そこに、ポインターが到着。アンヌ隊員がポインターから降りてセブンを見上げます。夕焼け空に浮かび上がる貼り付けのウルトラセブン。
ここで前篇の終劇です。
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