ウルトラセブン第31話「悪魔の住む花」放映45周年!(1968/05/05 19:00)
ウルトラセブンは1967年10月1日に放送が開始されました。1968年5月5日は第31話「悪魔の住む花」が放映された日です。当時、劇団ひまわりに所属し、高校一年生だった松坂慶子さんが出演しています。
赤や黄色の花が咲き乱れる花畑を走り回る3人の娘。その1人、カオリが、赤い花を見ていると、空から珍らしい花びらが落ちてきます。カオリ、「まぁ」と言って、その花びらに口づけをすると、気を失って倒れてしまいます。口元から赤い血が出ています。
- 声はしっかり松坂慶子さん。
シーン変わってウルトラ警備隊作戦室。キリヤマ隊長が電話を受けます。若い娘がアマギ隊員の血液を必要としているとのことで、アマギ隊員に輸血に向かいます。患者の容体に不審な点があるということで、キリヤマ隊長はダンに出動を命令します。輸血はうまくいったようで、医師がアマギ隊員にお礼を言います。
- アマギ隊員は特殊な血液型のようです。同じ血液型の急患が出て際に、アマギ隊員は輸血に協力しているようです。
ダンが医師に病名を訪ねます。医師は血小板が急激に減っていることは確かだが、原因は不明と答えます。同僚の娘は、カオリが花の匂をかいだら、倒れたと説明します。ダンが、ベッドの上に寝込んでいるカオリをのぞき込むと、カオリの手の中に、かおりが口づけした花びらを見つけます。その花びらを手に取り、どこかで見たことがあるとつぶやくダン。
深夜の病院。見回りをしている看護婦が、カオリがベッドからいなくなっていることに気が付き、ウルトラ警備隊に連絡します。アマギ隊員とソガ隊員が出動します。アマギ隊員、ソガ隊員、看護婦がカオリを手分けして探します。
看護婦が何かビンが割れる音を聞きつけ、地下の薬品庫のような部屋に向かいます。看護婦が懐中電灯で部屋の中を照らすと、カオリがいました。悲鳴をあげる看護婦。その悲鳴を聞きつけたアマギ隊員が地下室にやってきます。アマギ隊員が倒れている看護婦を見つけると、再びビンが割れる音がします。アマギ隊員があたりの様子を見ていると、後ろから、カオリがアマギ隊員に殴りかかります。アマギ隊員はカオリに気が付きますが、そのまま気を失ってしまいます。
現場にウルトラ警備隊の隊員が集まっています。キリヤマ隊長がアマギ隊員をなぐった犯人がカオリかどうかを聞きます。看護婦が自分も首を絞められたことを説明します。キリヤマ隊長は、意識不明の人間が、どうやって、何のために地下室に行ったのかと皆に問いかけます。ソガ隊員が地下室には輸血用の血液が保管していると説明します。血が欲しくなって・・・と口をはさむフルハシ隊員。すると、ダンがアマギ隊員の頸静脈に血を吸われたような傷口を見つけます。
ウルトラ警備隊はカオリの病室に移動。ダンが気を失って眠っているカオリをまじまじとのぞき込んでいます。キリヤマ隊長とアンヌはカオリが犯人とは信じられない様子です。すると、カオリの口元から血が流れます。ダンは「こんな美しい顔で、血を吸うわけがない。きっと、何か原因がある」とつぶやきます。
- ダン!顔の美しさは関係ないよ(^^ゞ
キリヤマ隊長はアマギ隊員とカオリを基地に移すことを決めます。医師にも同行を求めます。
シーン変わって、基地の研究室。ダンと博士が何か調べています。そして、ウルトラ警備隊作戦室に、ダンが病気の原因がわかったと入ってきます。電子顕微鏡で、カオリの体内に、血液中のクリブゲンノーゲンを食う宇宙細菌ダリーが寄生していることがわかったのです。ダリーはカオリの肺の部分に巣くっています。ダリーがカオリの血を吸い取り、カオリが吸血鬼にされています。博士の説明によると、カオリが口づけをした花びらのようなものは、ダリーの卵の殻だったようです。
博士は、現在の医学ではダリーを退治することはおそらくできないと説明します。アンヌ隊員が「じゃあ、一生・・・」と、いまのままでは彼女は吸血鬼であり続けることを示唆します。キリヤマ隊長は「そんな馬鹿なことがあっていいものか」と声を荒らげます。
キリヤマ隊長はフルハシ隊員にメディカルセンターで寝ているカオリを見張るように命令します。フルハシ隊員は、カオリは、キリヤマ隊長に、まさに眠れる森の美女の状態と報告し、雑誌を読み始めます。すると、カオリがむくっと起きます。フルハシ隊員がベッドの方を見ると、そこにはカオリの姿はありませんでした。作戦室にカオリが逃げたことを報告しにかけつけるフルハシ隊員。手分けしてカオリを探し始める隊員たち。
カオリが基地内の廊下を歩いていると、防衛隊の隊員とすれ違います。カオリは、口から白い息を吐き出し、防衛隊員に吹きかけます。防衛隊員はその場に倒れてしまいます。その後、キリヤマ隊長とアンヌ隊員がカオリを発見します。カオリに声をかけると、カオリは2人に白い息を吐きかけます。2人は倒れてしまいます。キリヤマ隊長は気を失わずにすんだようですが、動けません。
その後、カオリはアマギ隊員の病室を訪れ、アマギ隊員を連れ出します。キリヤマ隊長がアマギ隊員に「行っちゃいかん」と声をかけますが、カオリとアマギ隊員は基地から出て行きます。キリヤマ隊長はビデオシーバーでポインターに連絡。連絡を受けたポインターは2台。1台はフルハシ隊員が乗り、もう1台はソガ隊員とダンが乗っています。キリヤマ隊長はアマギ隊員が連れ去れたことを説明します。そして、ダンとソガ隊員のポインターが出動していきます。
シーン変わって人っ子1人いない夜間の遊園地。回転木馬だけが動いており、馬車にカオリとアマギ隊員がまるで恋人同士のような雰囲気で乗っています。
ソガ隊員とダンの乗るポインターが遊園地に到着。回転木馬が動いていることを不審に思うダンとソガ隊員。回転木馬には、アマギ隊員が1人で乗っていて、カオリの姿はありません。ソガ隊員とダンがアマギ隊員を助けると、逃げていくカオリを見つけます。カオリを追いかけるダンとソガ隊員。そこにフルハシ隊員が合流します。ソガ隊員がショック弾を撃ち、カオリを捕まえます。
シーン変わってメディカルセンター。カオリが気を失ってベッドに横たわっています。医師はカオリの衰弱がひどく、このままでは生命の保証をしかねると説明します。そこに、気を取り戻したアマギ隊員が入ってきます。アマギ隊員は、自分の血液をいくらでも使って良いので、カオリを助けるよう懇願します。しかし、誰もアマギ隊員に答えることができません。
ダンは「たった一つだけ方法がある。ミクロ化して体内に潜り込むことだ。だがこれは、非常に危険だ。人間の体とはいえども、広大な宇宙とは変わりはない。いわば未知の世界だ。何が起きるかわからない」とつぶやきます。
その場に、泣き崩れ、隊員たちに部屋に運ばれていくアマギ隊員。ダンは1人カオリの部屋に戻り、意を決してウルトラセブンに変身。ウルトラセブンはミクロ化して、カオリの鼻の穴から、カオリの体内に突入します。
- ダンがセブンに変身、ミクロ化して、カオリの鼻の穴に向かって飛んでいくシーンの特撮は秀逸です。この回は映画「ミクロの決死圏」を意識して作られたものですが、ミクロ化したところはドラマ「巨人の惑星」を見ているようです。
ウルトラセブンはカオリの体内に奥深く入っていきます。気道を通り抜けたところに、カオリの呼吸と連動して開いたり、閉じたりしている弁にたどりつきます。これは肺の入り口でsでしょうか。弁を通り抜けると、今度はたくさんの赤い風船が浮いたような世界。赤血球のイメージでしょうか。さらに奥に進むと、明るい場所に出てきます。そこには、静脈でしょうか、青い液体がチューブの中を流れています。そのチューブが切り裂け、そこからシャボン玉がたくさん出てきて、ウルトラセブンに襲いかかります。ウルトラセブンはもがき苦しみます。
カオリの部屋に医師と友人が入ってきます。ウルトラセブンがさらに奥に進んでいくと、そこにダリーがいました。ウルトラセブンとダリーが戦いを開始します。ダリーは口から白い細かい泡をウルトラセブンに吐きかけます。
カオリが苦しんでいる様子を見て、注射の用意をする医師。カオリの体内で、ウルトラセブンは体中に白い泡がまとわりつき、苦しんで、倒れてしまいます。医師が黄色い薬の入った注射を打つと、黄色い薬が血管を通じてカオリの体内に行き渡ります。
ウルトラセブンのビームランプは点滅を開始していますが、ウルトラセブンにも薬が効いたようです。ウルトラセブンは立ち上がって、エメリュウム光線をダリーに放ちます。そして、腕からシャボン玉を出し、それをダリーにかけます。ダリーは泡まみれになって溶けて死んでしまいます。
ダリーが死ぬと、カオリが気を取り戻しました。カオリはベッドから上半身だけ起き出して、「あたし、どうしたの」と聞きます。どうやら、何も覚えていないようです。カオリはベッドの横にある真っ赤な薔薇の花を見つけます。カオリが「まぁ、綺麗」と花をのぞくと、花びらの中心に小さなウルトラセブンが顔を出していました。
シーン変わって、花畑。アンヌ隊員とカオリが歩いています。そこに、ダンとアマギ隊員がポインターでやってきます。アンヌ隊員がポインターに気が付き、手をふって「ダ~ン」と呼びます。
アマギ隊員がカオリに笑いかけます。
カオリ:「あのう。お会いしましたわ。どこかで?」
アマギ隊員: 「さぁ?」
カオリ: 「でも」
アマギ隊員、アンヌ隊員、ダンが優しい顔でカオリを見つめます。
- あえて正体を明かさないことで、カオリの記憶を蘇らせないように配慮した優しいアマギ隊員。さすが、ウルトラマンの中の人だったアマギ隊員。
カオリ: 「ごめんなさい」
アマギ隊員は花畑から一輪の赤い花をつみ、カオリにそっと渡します。
ダン:「さぁ、行きましょう」
アマギ隊員とダンがその場を去ります。
風になびく一輪の赤い花。
ここで終劇です。
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