ウルトラセブン第30話「栄光は誰のために」放映45周年!(1968/04/28 19:00)
ウルトラセブンは1967年10月1日に放送が開始されました。1968年4月28日は第30話「栄光は誰のために」が放映された日です。いよいよ30話となりました。
空から何やら装甲車のようなものがホバーを使って降りてきます。一見すると、ウルトラ警備隊のメカのように見えますが、地球防衛軍のマークは入っておらず、何やら黄色のマークがついています。その謎のメカは砂漠のようなところに着地すると、そのまま走り出します。
シーン変わって、作戦室。キリヤマ隊長が、明朝6時から星が原一帯で行われる野戦訓練について説明しています。目標となる戦車隊はマグマライザーでリモート・コントロールされているようです。そして、キリヤマ隊長は、一通りの説明が終わった後、ダンにちょっと来てくれと声をかけ、どこかに連れて行きます。
残った隊員たちは野戦訓練の話で盛り上がっています。フルハシ隊員とアマギ隊員は射撃訓練をしようと話をして、作戦室を出て行きます。アンヌ隊員はソガ隊員に「どうして思い出したように野戦訓練なんかするのかしら」とたずねます。ソガ隊員は「そうだな。防衛軍のチームワークを固めるためだろう」よ答えます。
シーン変わって、屋外の射撃場。フルハシ隊員とアマギ隊員が散弾銃でクレー射撃をしています。
- なぜウルトラ警備隊の射撃訓練が散弾銃のクレー射撃なのか謎ですw
そこにどこからともなく笑い声。1人の若い男が近寄ってきて、フルハシ隊員とアマギ隊員に「そんな撃ち方で敵が倒せるんですか」と声をかけてきました。男は2人から散弾銃を射撃を始めます。散弾銃に弾を2発つめて、声をかけます。1発目はクレーを狙い、2発目は空高くに向かって撃ちます。すると、フルハシ隊員とアマギ隊員の目の前にカラスが落ちてきます。男はクレーとカラスを撃ち落としたのです。男は「アオキです。よろしく」と2人に声をかけます。
シーン変わって作戦室。フルハシ隊員とアマギ隊員が戻ってきました。マナベ参謀が「紹する者がいるんだ」といって、2人に1人の男を紹介します。射撃場に現れた男アオキでした。アオキは野戦訓練に参加することになっているようです。マナベ参謀は「近い将来、ウルトラ警備隊の一員として活躍するかもしれない男だ、頼んだぞ」と言い、2人にアオキの面倒をみるよう命令します。
そこに、「伊豆海岸より80キロの地点に国籍不明機が侵入してきました。直ちに調査願います。直ちに調査願います」という非常連絡が入ります。
- この非常連絡の呼び出し音は、ウルトラマンの科学特捜隊の基地の呼び出し音と同じ。また、キングギドラの声とも同じ。
その連絡を受けて、ウルトラ警備隊の隊員たちが出動しようとしますが、アオキが「たかが一機や二機の敵機なら、私1人で十分です」とマナベ隊員に進言します。マナベ隊員はその申し入れを了承します。そして、フルハシ隊員にも動向を命令します。
シーン変わって、上空。赤い吹き流しを後部に取り付けた国籍不明機が飛んできます。
飛行機のコクピットでキリヤマ隊長とダン。どうやら、アオキとフルハシ隊員とは別行動で出動していたようです。キリヤマ隊長はダンに「間もなくやって来るだろう、実力もさることながら、大変な自信家だそうだ。遠慮しないで揉んでやれ」と言います。
すると、向こうからウルトラ警備隊のマークの入った飛行機がやってきます。どうやら、アオキ隊員とフルハシ隊員が乗った飛行機のようです。国籍不明機とすれ違います。どうやら、国籍不明機に乗っているのはキリヤマ隊長とダン。吹き流しは敵機のマーク。つまり、この出動そのものが訓練だったようです。
- ここで出てくる戦闘機はウルトラガードというメカです。
アオキは国籍不明機と真剣に交戦を始めます。どうやら、アオキはキリヤマ隊長とダンが乗る国籍不明機を本機で撃ち落とそうとしています。フルハシ隊員はそれを制止して、アオキに基地に帰還するよう命令します。
シーン変わって、マナベ参謀の部屋。キリヤマ隊長とダンがいます。そこにアオキが血相を変えて入ってきます。マナベ参謀は2人をアオキに紹介します。ダンとアオキは握手し、ダンがアオキに「なかなかやるじゃなかいか」と声をかけます。アオキは「よろしくお願いいたします」と応じます。
キリヤマ隊長がアオキに「危うく殺されるところだったぞ」と声をかけると、アオキは何と「ホントは、ウルトラ警備隊の欠員が、2名できるところでした」と応じます。ダンとキリヤマ隊長はカチンときたようですが、マナベ参謀が「ダン、こういうハリキリ男だ。頼んだぞ」とフォローを入れます。アオキは心の中で「今に見ていろ」と呟きます。闘志満満です。
シーン変わって作戦室のレーダー。これは地震計のようです。震源地は南東10キロ位内の地点で、星が原一帯です。アオキは単独で調査しに出かけようとしますが、ダンが制止し、2人でポインターで出動します。
- このあたりからダンがアオキを呼び捨てで呼ぶシーンが増えます。ダンがアオキの面倒を見る、先輩と後輩という関係です。
震源地付近に到着した2人はさっそく調査を開始。ポインターのレーダー探知機で地底を調べると、何らかの物体が近寄ってくることがわかりました。ダンはポインターを降りて、調査を始めます。ところが、アオキはダンに抜け駆けしようとして、ダンをその場に残して勝手にポインターで物体が近寄ってくる方へと向かいます。物体が止まったので、アオキがポインターから降りていくと、何やら地面がうごめいています。アオキはポインターに戻ります。地中から現れたのは冒頭に出てきた謎のメカでした。
ポインターに戻ったアオキは青いスイッチを押して、ポインターでミサイル攻撃を開始します。そこにダンが戻ってきて「アオキ、何をしている」と聞きます。アオキは「あの辺が怪しいんですよ」と答えます。ダンが「何か見たのか」とたずねると、アオキは「え、いや別に」と答えます。どうやら、アオキは地中から現れたメカを確認していない状況で攻撃をしかけたようです。ダンは、相手がいるかどうかわからないのに、攻撃して何になると、アオキを叱咤します。アオキは銃を片手にさきほどの地面がうごめいていた方に向かいます。ここで初めてアオキとダンは謎のメカを確認します。
- アオキの先走りですが、アオキの勘は当たっていたのです。
シーン変わって、地球防衛軍のレーダー。作戦室でダン、フルハシ隊員、アマギ隊員、ソガ隊員が話をしています。ダンが、不穏な動きがあると指摘すると、アマギ隊員は野戦計画は中止した方が良いのではないかと答えます。馬鹿言え、何かあった方が迫力があると応じるフルハシ隊員。
そこにキリヤマ隊長が入ってきます。参謀会議で野戦計画の実行が決まったようです。砂山付近の調査活動も作戦行動に加え、万一の事態に備えて実戦準備もすることになりました。砂山付近の調査はダンが中心に行うことになりました。ソガ隊員がダンに同行すると言いますが、ダンはアオキを連れていくことにします。
シーン変わってマグマライザーのコクピット。アオキと乗務員が話をしています。アオキは殊勲賞をとって見せると息巻きます。乗務員はアオキに負けませんよと答えます。乗務員が作業を終えて、その場を離れると、アオキは発信機を取り出して、マグマライザーに仕掛けます。
- この発信機で敵がマグマを襲ってくるようにしておき、現れた敵を攻撃するというアオキの独断の作戦のようですが、これは自分が殊勲賞を取るために味方を囮にするという身勝手な作戦です。
シーン変わって作戦室。ダンがアオキを連れて砂山付近を調査に出かけます。
シーン変わって星が原を進むマグマライザー。アオキの仕掛けた発信機が作動しています。発信機の電波を探知して近づいてくる謎のメカ。
謎のメカとマグマライザーが衝突しそうになったところで、シーン変わります。星が原に到着したポインター。ダンとアオキは、金色に固められて変死した2人のマグマの乗員を発見します。どうやら、マグマが何者かに奪われてしまったようです。
- マグマライザーに託されていたのは戦車隊をリモートコントロールすることでした。マグマライザーを奪われたといことは戦車隊も奪われたということです。
シーン変わって、戦車隊を引き連れて進撃するマグマライザー。戦車隊に対峙する地球防衛軍の隊員たち。もちろん彼らは訓練のつもりです。マグマライザや戦車隊は実弾を発射しています。おかしな状況に気が付く、ソガ隊員とアンヌ隊員。キリヤマ隊長のもとにポインターが到着。ダンがキリヤマ隊長に作戦計画を変更して、隊員を後退させるよう進言します。そこに、ソガ隊員とアンヌ隊員が状況報告。ダンからマグマライザーが奪われたという報告を受けたキリヤマ隊長は実戦態勢に切り替えるように命令します。
そこにアマギ隊員がやってきます。そして、キリヤマ隊長に「所属不明の戦車が現れて攻撃を開始してきました」と報告します。キリヤマ隊長は、野戦訓練を逆用したやつらがいることを悟ります。
現れた所属不明の戦車はあの謎のメカでした。防衛隊は戦車隊と謎のメカに挟み撃ちにされてしまいました。ダンがキリヤマ隊長にマグマの奪回して、光源から脱出することを進言すると、アオキが自分にやらせてくださいと言い出します。フルハシ隊員は思い上がるなと言いますが、キリヤマ隊長は「行け」と命令します。そして、ダンに同行するよう命じます。ダンとアオキはポインターで出撃、キリヤマ隊長はフルハシ隊員に2人の援護を命じます。
ポインターは戦車隊に向かいます。ダンがアオキに「アオキ、気をつけるんだぞ」と言うと、アオキは「俺1人犠牲になってもやっつけてやります」と答え、ポインター降ります。ダンもポインターを降りますが、そこに砲撃。2人はその場に倒れます。アオキが立ち上がると、ダンは気を失ったままでした。アオキは今がチャンスと1人で攻撃を開始します。まず手榴弾で戦車を一台爆破します。そして、アオキは笑みを浮かべて「ダンに勝てた。栄光は俺がつかんだんだ」とつぶやきます。
- たった一台の戦車を爆破しただけです。喜んでいる場合ではありません。
マグマライザーと他の戦車がアオキに迫ってきます。アオキは砲撃を受けて気を失ってしまいます。ちょうど、そのとき、ダンが気が付きます。進撃してくる戦車隊に向かって手榴弾を投げつけ、戦車を爆破します。気が付いたアオキは「ダンに栄光を・・・」と悔しがります。
戦車隊をすべて爆破したダンはマグマライザーの乗り込みます。ダンがコクピットで操作しようとすると、後ろからプラチク星人がダンに襲いかかります。プラチク星人に殴られたダンはそのまま気を失いますが、すぐに気が付いてウルトラセブンに変身します。
星が原でウルトラセブンとプラチク星人の戦いが始まります。プラチク星人はいきなりウルトラセブンに申し訳ない(ー人ー)というポーズをします。ウルトラセブンは信用して空に帰ろうとしますが、プラチク星人はすぐに裏切り、ウルトラセブンに攻撃をしかけます。口から吐いた息が、ウルトラセブンに噴きかかり、ウルトラセブンはマグマライザーの乗員と同じように固まってしまいます。そして、プラチク星人は空へ飛んでいきます。その様子を見ていたウルトラ警備隊の隊員たち。ウルトラセブンは間もなく回復したことを確認して、ダンとアオキを探しにいきます。
ウルトラセブンは空に飛び立ちます。すると、謎のメカがウルトラセブンを砲撃します。ウルトラセブンがエメリウム光線でメカを爆破すると、プラチク星人が再び姿を現しました。ウルトラセブンとプラチク星人は戦いを続けますが、お互いに体力を消耗して倒れてしまいます。それでも、なお闘おうと腹ばいに近づく、ウルトラセブンとプラチク星人。ウルトラセブンは最後の力を振り絞ってプラチク星人を投げつけ、エメリウム光線を放ちます。プラチク星人の体が燃え上がります。ウルトラセブンの勝利。ウルトラセブンは空へ飛んでいきます。
星が原に風が吹き荒れます。焼死したプラチク星人の体は骨だけになってしまいます。
シーン変わって、倒れているアオキ。そこにダンが駆けつけます。アオキは頭から血を流して瀕死の状態です。
ダン:「アオキ、しっかりしろ。マグマも奪回したし、侵略者も叩き潰したぞ」
アオキ: 「私のための栄光が欲しかった。ダンさん、私はあの時、林の中で見たんです。くっ」
ダン: 「なにっ!」
アオキ:「そのことさえ、報告しとけば」
ダン 「貴様、なぜそれを早く言わなかったんだ。そのために何十人という隊員が!…バカヤロー!」
ダンは瀕死のアオキを殴ります。
アオキ:「許してください」
2人は無言で見つめ合います。
ダン:「だったら生き抜いて、つぐないをするんだ」
そのとき、骨格だけになったプラチク星人がダンの背後に現れます。プラチク星人は焼死したわけではなかったのです。プラチク星人はダンに襲いかかろうとします。瀕死のアオキがウルトラガンでプラチク星人を撃ちます。
アオキは「ダンさん、これがあなたへの償いです」と言って、絶命してしまいます。「アオキーッ、アオキーッ」と絶叫し、「馬鹿だな、貴様」と悲しそうにつぶやくダン。
そこに、フルハシ隊員とアマギ隊員がやってきます。2人は無言でダンとアオキを見下ろします。
ダンは「アオ、ウルトラ警備隊の栄光は、必ず守るぞ」と言って、自分のヘルメットとアオキの胸の上に置きます。フルハシ隊員とアマギ隊員はアオキに敬礼します。そこから、カメラがズームアウトし、星が原の戦場にたたずむ彼らを映して、終劇です。
- アオキを演じたのは山口暁さん。マイティ・ジャックの今井隊員、仮面ライダーV3のライダーマンこと結城丈二、電神ザボーガーの大門豊などを演じます。しかし、その後、体調を崩して俳優を引退。86年に病気で亡くなりました。享年39歳でした。
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