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2013年3月31日 (日)

ウルトラセブン第26話「超兵器R1号」放映45周年!(1968/03/31 19:00)

 ウルトラセブンは1967年10月1日に放送が開始されました。1968年3月31日は第26話「超兵器R1号」が放映された日です。

 地球防衛軍の秘密工場で、地球防衛国際委員会のセガワ博士、宇宙生物学の第一人者である女性科学者マエノ博士を中心に、恐怖の惑星攻撃用の破壊兵器「超兵器R1号」の完成が近づいていました。

 ウルトラ警備隊の作戦室で、隊員の面々が超兵器R1号の図面を前に最強兵器の完成について話をしています。しかし、ダンだけは浮かない顔をしています。

超兵器R1号の爆発力は新型水爆8000個分、48時間後に試験発射するようです。

フルハシ隊員は地球防衛は完璧だ、地球を侵略しようとする惑星などボタン1つで木端微塵だと喜んでいます。アンヌ隊員は地球が超兵器R1号を持っていることを宇宙人に知らしめれば、超兵器R1 号を実際に使わなくても、宇宙人の侵略に対する抑止力になり、地球の平和が守れると喜んでいます。

隊員たちは盛り上がっていますが、ダンだけは厳しい表情です。

シーン変わって、廊下を歩くダンとフルハシ隊員。ダンがフルハシ隊員に声をかけます。

ダン:「地球を守るためなら、何をしてもいいのですか」

フルハシ隊員はダンの質問に答えられません。ダンは参謀に実験の中止を頼みに行こうとしますが、フルハシ隊員が制します。そして、2人はメディカルセンターに入ります。「何かあったの」とただならぬ雰囲気に驚くアンヌ隊員。

フルハシ隊員:「忘れるなダン、地球は狙われているんだ。今の我々の力では守りきれないような強大な侵略者がきっと現れる。その時のために」

ダン:「超兵器が必要なんですね」

フルハシ隊員:「決まっているじゃないか」

ダン:「侵略者は、もっと強烈な破壊兵器を作りますよ」

フルハシ隊員:「我々は、それよりも強力な兵器をまた作ればいいじゃないか」

ダン:「それは、血を吐きながら続ける悲しいマラソンですよ」

シーン変わって、タケナカ参謀の部屋。タケナカ参謀、キリヤマ隊長、セガワ博士、マエノ博士が話をしています。タケナカ参謀はキリヤマ隊長にR1号の実験に対する宇宙からの妨害に警戒するよう命令します。R1号の実験に成功すると、R2号の組み立てに入る予定のようです。R2号の威力はR1号の十数倍もあるようです。

セガワ博士、マエノ博士がR1号の実験の対象として選んだのは、シャール星座の第7惑星のギエロン星でした。ギエロン星にR1号を打ち込んでも、地球には影響がなく、またギエロン星には生物が存在していません。マエノ博士は6ヶ月かけて調べたので大丈夫ですと説明します。マエノ博士は「実験が成功すれば、ギエロン星は宇宙から姿を消すでしょう」と言い切ります。

ついに、超兵器R1号が発射。カウントダウンが始まります。宇宙防衛軍の基地から発射されたR1号はギエロン星に順調に近づいていきます。そして、ギエロン星に命中、爆発して宇宙から消え去ってしまいます。

その様子を見て、作戦室を出て行くダン。アンヌ隊員がダンに「どこへ行くの?」と声をかけます。ダンは「宇宙パトロールの時間だよ」と言って、出て行きます。アンヌ隊員はダンの後ろ姿を見送りながら、ダンが言っていた「それは、血を吐きながら続ける悲しいマラソンですよ」という言葉を思い出します。

シーン変わって作戦室。宇宙観測艇8号から緊急連絡が入ります。ギエロン星から攻撃を受けたと伝えてきたところで、通信が途絶えました。

レーダーがギエロン星の方向からやってくる飛行物体を発見。どうやら、宇宙船ではないようです。キリヤマ隊長はホーク1号でパトロールをしているダンとフルハシ隊員に飛行物体の調査を命令します。ホーク1号は宇宙空間へ出て行きます。

ダンがR1号の実験を悔やみます。

ダン:僕は、絶対にR1号の実験を妨害するべきだった。本当に地球を愛していたのなら、地球防衛という目的のために。それができたのは僕だけだったのに。

まもなく、ホーク1号は飛行物体と遭遇。飛行物体が巨大な生物であることを確認します。巨大生物、ギエロン星獣はホーク1号とすれ違い、地球に向かっていきます。ホーク1号が攻撃しますが、ギエロン星獣にはまったく影響ありません。やがて、ギエロン星獣の行く手に大きな隕石が現れ、ギエロン星獣と隕石が正面衝突します。しかし、隕石はまっぷたつに割れてしまいます。

シーン変わって参謀室。ギエロン星に生物がいたことを驚くマエノ博士。ギエロン星の温度は270℃、酸素0.6%。金星とよく似た、燃えない焦熱地獄に生物がいるはずがないという判断だったようです。

そこへ、ソガ隊員とアマギ隊員がやってきます。アマギ隊員が、ウルトラホーク2号に新型ミサイルを取り付けたと報告します。

ギエロン星獣が地球に到着します。廃墟のような場所を歩き回るギエロン星獣。そこに、ソガ隊員とアマギ隊員がウルトラホーク3号でやってきます。ギエロン星獣にミサイルを投下すると、ギエロン星獣はあっさりと木端微塵に爆発してしまいます。

  • 出動してきたのはウルトラホーク3号。先のアマギ隊員のウルトラホーク2号にミサイルを取り付けたという台詞は台本の間違いでしょうか。

ギエロン星獣のあまりにもあっけない最期に納得がいかない隊員たち。セガワ博士は「これからもどんな強力な侵略者が来るかもわからん。一日も早くR2号を完成させなきゃ。理論的にはさらに強力な超兵器、R3号、R4号の製造も可能だ」と、さらなる超兵器の開発の必要性を強調します。ダンが不安げな顔をします。

夜になると、ギエロン星獣の破片が液体のように動き出して集まり始めます。すると、ギエロン星獣が再生します。

作戦室に非常警報が鳴り響きます。ギエロン星獣が東京に向かっています。

ホーク1号と3号が大型ミサイルを搭載して出動します。ホーク1号と3号は大型ミサイルでギエロン星獣を攻撃しますが、再生したギエロン星獣にはまったく通用しません。ギエロン星獣は口から黄色い煙を吐き出します。その黄色い煙にガイガーカウンターが反応、どうやら放射能を含んでいるようです。その放射能はギエロン星を破壊した超兵器R1号の放射能でした。

風に乗って放射能がどんどん広がっていきます。セガワ博士はギエロン星獣を倒す手段として、超兵器R2号を使うことを提案します。しかし、マエノ博士は、R2号でギエロン星獣がさらに巨大化するかもしれないと心配します。このままでも東京は危ないのでR2号を完成を急ごうと提案するセガワ博士。

ホーク1号と3号の攻撃が続いています。ギエロン星獣がホーク1号に光線で攻撃をしかけます。ホーク1号が被弾、不時着します。ギエロン星獣は放射能をはき出します。

ここでダンがウルトラセブンに変身。花畑の中で、ウルトラセブンとギエロン星獣が闘い始めます。ギエロン星獣は翼からまぶしい黄色い光を放ちます。ウルトラセブンはアイスラッガーを放ちますが、ギエロン星獣は跳ね返してしまいます。

ギエロン星獣の放った光線がウルトはラセブンの右手首に命中、ウルトラセブンは手首をおさえて苦しみますが、太陽光線を浴びて力がみなぎります。セブンはギエロン星人の右側の翼をもぎ取ります。ウルトラセブンが翼をぐるぐる回すと、翼の中から羽毛のようなものが出てきます。

花畑の中に、羽毛のようなものが飛び散り、そこに倒れるギエロン星獣。

  • なぜ花畑での戦いなのか、なぜ羽毛が飛び散る幻想的なシーンなのか。このシーンが何を案じるのかは後のシーンで何となくわかります。

セブンはアイスラッガーを手にし、ナイフのように使い、ギエロン星獣ののど元をかき切ります。ギエロン星獣ののど元から黄色い血が噴き出し、ギエロン星獣は絶命。ウルトラセブンは帰って行きます。

シーン変わって参謀室。マエノ博士がタケナカ参謀と話をします。

マエノ博士:「タケナカ参謀、アタクシはどうしても、あのギエロン星獣を憎むことはできません。R1号の爆発のショックで、あんな恐ろしい宇宙怪獣になったけど、本当は美しい星ギエロンに住む平和な生物だったのかもしれません。それをわたくしが」

  • 先の花畑と羽毛の中で死んでいくギエロン星獣の描写はこの台詞を表しているのではないかと思います。

セガワ博士:「同感だ。私も」

タケナカ参謀:「私もウカツだった。もっと万全の配慮が必要だった。セガワ委員、超兵器の開発競争だけが、地球を防衛する道ではない」

そこにキリヤマ隊長がやってきます。放射の汚染地帯を完全に閉鎖したことを報告。タケナカ参謀が隊員たちを気遣うと、キリヤマ隊長は「ダン隊員が放射能を大量に浴びておりましたんで、今消毒して、メディカルセンターで休ませている」と報告します。

タケナカ参謀:「キリヤマ隊長、超兵器R2号が完成したら、地球の平和は絶対に守れると思うかね?」

キリヤマ隊長:「しかし侵略者は、それより強力な破壊兵器で、地球を攻撃してくるかもしれません」

タケナカ参謀:「うむ、我々はさらに強力な破壊兵器を作る。地球を守るために」

キリヤマ隊長:「そういえば、ダンがしきりにウワ言をいったんです。血を吐きながら続けるマラソン、だと」

マエノ博士:「参謀。人間という生物は、そんなマラソンを続けるほど、愚かな生物なんでしょうか?」

シーン変わって、メディカルセンター。ダンが神妙な顔つきで、回転車の中をぐるぐる走るリスを見ています。

  • 地底GOGOGOのチュー吉を思い出します。

そこに、タケナカ参謀とマエノ博士がやってきます。

ダン:「あのう参謀、お願いがあるんですが」

タケナカ参謀:「よし、わかった」

ダン:「まだ何も言ってません」

タケナカ参謀:「いや、言わなくてもいい。私は今から委員会に出席するが、R2号の製造を直ちに中止するように提案してみよう」

マエノ博士:「私も他の委員を説得するわ」

ダンの表情が明るくなります。

ダン:「お願いします。ありがとうございます」

タケナカ参謀とマエノ博士が出て行きます。1人メディカルセンターに残ったダンはもう一度回転車を走るリスを見つめます。

リスは回転車の中をずっと走り続けています。終わりのないマラソンをしているように・・・

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