ウルトラセブン第24話「北へ還れ!」放映45周年!(1968/03/17 19:00)
ウルトラセブンは1967年10月1日に放送が開始されました。1968年3月17日は第24話「北へ還れ!」が放映された日です。
雪景色の中を走る北海道のローカル線の汽車。母が病気との連絡を受けたフルハシ隊員は、故郷の北海道に帰省したのです。駅に降り立つフルハシ隊員、妹のマナが駅に出迎えています。
- この駅は長野の野辺山駅とのことです。ドラマの中では駅名が変わっていますが、ちょっと判別できません。
フルハシ隊員が運転するジープで実家に向かう2人。フルハシ隊員はマナに母親の具合をたずねると、マナは笑い出して、病気なんて嘘だと答えます。母親はフルハシ隊員に牧場をついで欲しくて、病気だと偽り、フルハシ隊員を呼び戻したのです。母親は「あんな警備隊なんてやめて早く還ってきてくれるといいのに」と、言っているようです。
マナがフルハシ隊員に「ウルトラ警備隊やめる気ないんでしょ?」と聞くと、フルハシ隊員は真面目な顔して「あるよ、あんなウルトラ警備隊なんか、実は飽き飽きしてんだ」と答えます。
フルハシ隊員がジープを発進しようとすると、エンジンがかかりません。フルハシ隊員はマナに車を降りて前を見るように言います。マナが車から降りると、フルハシ隊員は車をバックさせます。マナは車を追いかけますが、フルハシ隊員は「母さんによろしくな!」と言って、その場を去ってしまいます。フルハシ隊員はマナを油断させて、そして嘘をついて、基地へ帰ったのです。
シーン変わって、北極上空をパトロール中の地球防衛軍のパトロール機。信じられない異変が起こっていました。ジェット機は航行器に異常をきたし、操縦桿がききません。そのまま、オーロラのような光の中に入っていきますが、反対方向から旅客機がやってきます。パトロール機は「こちら、JA1304H。ただいま操縦不能。そちらのコースを変えてください」と無線連絡しますが、旅客機とパトロール機は正面衝突して空中で爆発してしまいます。
タケナカ参謀の部屋。タケナカ参謀がキリヤマ隊長に事故の調査を徹底的にやるよう命令します。キリヤマ隊長は作戦室に戻ってフルハシ隊員に調査のため出動を 命令します。
そこに電話が鳴ります。電話を我先にとらんとする隊員たち、最初に受話器を取ったのはダンでした。ダンは得意気に笑いながら電話にでます。どうやら、電話はフルハシ隊員宛だったようです。フルハシ隊員が電話にでると、電話をかけてきたのはフルハシ隊員の母親。母親はフルハシ隊員にどうしても帰ってきてもらいたくて、北海道からわざわざ出てきたようです。
ウルトラ警備隊のダン、アマギ隊員、ソガ隊員が、調査には自分が出かけると言い、作戦室を出て行こうとします。フルハシ隊員は、「仕事は仕事、俺の分を横取りされては困る」と言い、母親の面倒をアンヌ隊員に頼み込んで、ウルトラホーク3号で出動してしまいます。
シーン変わって、ポインター内。後部座席にアンヌ隊員とフルハシ隊員の母親。ダンとアンヌ隊員が母親を迎えにいったようです。民間人は基地に立ち入り禁止のため、ふもとのホテルに母親を案内します。
また、シーン変わって、ウルトラホーク3号でパトロールをするフルハシ隊員。北海道上空を通過して、ベーリング海へ。自動操縦に切り替えて北極へ向かっていると、氷で閉ざされた岬に灯台が見えてきます。その上空を通過すると、突然、ウルトラホーク3号の自動操縦装置に異常が見つかります。しかし、他には異常はなく、有視界飛行です。手動操縦に切り替えて、北極に向かいます。
またまた、シーン変わって喫茶店。ヨーデルのような音楽が流れています。ダンが母親にどのような用事にこちらに来たのかと聞くと、母親は「シゲルを連れ戻しにきた」と答えます。フルハシ隊員がウルトラ警備隊を辞めると聞いて、びっくりして困惑する表情を見せるダン。
そこに、アンヌ隊員が戻ってきます。ダンがアンヌを呼び出します。何かただならぬ雰囲気です。アンヌ隊員はダンにフルハシ隊員がたいへんなのですぐに基地に戻るよう伝えます。ダンはアンヌ隊員に「こっちもたいへんだぞ。フルハシ隊員を連れ戻しに来たんだ」と伝え、ポインターで基地へ帰っていきます。
シーン変わってウルトラホーク3号。突然、操縦不能になります。どうやらウルトラホーク3号は何かに誘導されている模様です。そこにダンが戻ってきます。キリヤマ隊長はダンにフルハシ隊員を救出するため出動を命じます。ウルトラホーク1号で出動するダン。キリヤマ隊長はソガ隊員に各国の航空会社に北極地方を絶対に飛ばないよう連絡するよう命令します。
氷に閉ざされた岬の灯台が何か怪光線を放ちます。すると、空にオーロラが出現します。そのオーロラにウルトラホーク3号が入り込んでいきます。そして、さらに300人の乗った旅客機が北極の上空に迷い込んで来ます。旅客機も操縦不能となっているようです。
アマギ隊員の計算では、このままでは、旅客機とウルトラホーク3号は20分で衝突するとのこと。キリヤマ隊長はフルハシ隊員にウルトラーホーク3号から脱出し、ウルトラホーク3号を脱出後360秒で自爆するよう命令します。
フルハシ隊員は360秒後に自爆装置をセットし、ウルトラホーク3号から脱出します。ところが、脱出装置が作動しません。絶体絶命のピンチです。
ソガ隊員:「隊長、自爆を中止しなければフルハシ隊員の命が」
キリヤマ隊長:「わかっている!自爆を中止したところで、いずれホーク3号と旅客機は正面衝突するんだ。だがな、せめてフルハシのホーク3号が自爆すれば、旅客機は助かる。自分の命を犠牲にして、300人の命を助ける。それが、ウルトラ警備隊の使命なんだ」
キリヤマ隊長は厳しい決断を迫られました。キリヤマ隊長はアンヌ隊員に連絡し、フルハシ隊員の母親を作戦室につれてくるよう連絡します。
- このときキリヤマ隊長の目が潤んでいるように見えます
- 母親は相撲を見ています。柏戸が勝ちとアナウンスが流れています。大鵬と柏戸の一戦でしょうか。
自爆装置の作動まで120秒。フルハシ隊員は必死に脱出装置を動かそうとしますが、装置はまったく反応しません。フルハシ隊員は母親のことを思い浮かべます。
シーン変わって、怪光線を放った灯台の中。カナン星人が話をしています。ウルトラホーク1号が近づいてきているのを知ります。どうやら、カナン星人はこの灯台で航空機をコントロールしていたようです。灯台から光線が放たれると、ウルトラホーク1号が怪電波により通信不能となります。ダンは怪電波の正体を突き止めるため、灯台の近くに着陸します。
またシーン変わって作戦室。フルハシ隊員の母親がアンヌ隊員に連れられて作戦室にやってきます。キリヤマ隊長がフルハシ隊員に連絡します。次に無線で聞こえてきた声は「シゲル!」というフルハシ隊員のお母さんの声でした。母親はフルハシ隊員に何をしているかと聞きます。フルハシ隊員は北極までパトロールに来ていると答えます。もちろん、自爆装置のことは言えません。
母親が「あたしの声も北極まで飛んでってんだね」と言うと、フルハシ隊員は母親の声が「北極まで来て、寒い寒いって、ふるえてらぁ」と返します。2人は冗談を言い合い、笑います。フルハシ隊員の目頭から頬に一筋の涙が流れます。
その後、母親は作戦室のただならぬ緊張した雰囲気を感じ、「シゲル、ウルトラ警備隊って大変な仕事なんだねぇ」と心の中で呟き、ウルトラ警備隊とフルハシ隊員の任務がいかに重要なのかを理解します。
自爆まで残り90秒。もう時間がありません。フルハシ隊員は覚悟を決めて、目をつぶって手を組み、爆発を待ちます。
またまたシーン変わって、氷の大地を歩くダン。灯台を見つけると、赤いカプセルを投げます。ん爆発が起こり。カプセル怪獣ウィンダムが現れます。ウィンダムが灯台に近寄っていくと、灯台からウィンダムに向かって怪光線が放たれます。すると、ウィンダムの気が狂い、ダンに攻撃をしかけます。どうやらウィンダムの電子頭脳が狂って向かってしまったようです。
ダンはウルトラセブンに変身し、ウィンダムの前に立ちはだかり、腕を組んで、どうしたのだという表情を見せます。ウィンダムは首を横にかしげますが、正気に戻ることはなく、ウルトラセブンに光線を放ちます。ウルトラセブンはその光線をエメリウム光線で跳ね返します。
ウィンダムが正気に戻らないので、ウルトラセブンはやむなくウィンダムと戦いを始めます。やがて、その場をぐるぐる回り出すウルトラセブン。ウィンダムもその後をついてぐるぐる回ります。ウルトラセブンはそのうちぐるぐる回るのをやめますが、ウィンダムは気が付かずに1人でぐるぐる回ります。
その様子をウルトラセブンが見ていると、ウィンダムはやがて眼を回して倒れてしまいます。ウルトラセブンがウィンダムに弱いエメリウム光線を浴びせると、ウィンダムがやっと正気に戻ります。ウィンダムに灯台を攻撃するよう命じるウルトラセブン。ウィンダムは灯台の方へ向かっていきます。灯台が怪光線を放つと、ウィンダムは倒れてしまいます。ウルトラセブンはウィンダムを呼び戻します。
灯台がいきなりロケットになって発射します。セブンは灯台ロケットを追いかけ、ワイドショットで攻撃します。それと同時に、ウルトラホーク3号の操縦装置が直ります。ウルトラホーク3号と旅客機は間一髪で衝突を免れます。すかさず、フルハシ隊員は自爆装置のタイマーを停止します。残り2.7秒でした。
- そもそも旅客機の衝突まで20分あったはずなのですが・・・
フルハシ隊員が基地に戻ってきます。出迎える隊員たち。フルハシ隊員が作戦室を見渡すと、そこには母親の姿はありませんでした。キリヤマ隊長がその様子を察して「お母さんは北海道に帰ったよ」と伝えると、フルハシ隊員は「そうですか。やれやれ、助かった」と少し寂しげに強気の返事をします。
そして、キリヤマ隊長がフルハシ隊員にパトロールを命じます。命かながら戻ってきたばかりのフルハシ隊員は誰か代わってくれと言いたげですが、他の隊員は冷たい反応。
ソガ隊員:「仕事は仕事」
アマギ隊員:「横取りしちゃあ~」
ダン:「申し訳ありませんからね」
フルハシ隊員:「みんな冷てぇなぁ。いいよ、いいよ」
キリヤマ隊長:「フルハシ、北海道上空をひとまわり。頼むぞ!」
みんなの真意がわかり、嬉しそうに出動していくフルハシ隊員。
夕暮れの北海道の空を飛ぶウルトラホーク3号。
フルハシ隊員:「母さん、なぜ、黙って帰っちゃたんだ…」
夕焼空の中に母が浮かぶ。
母親:「シゲル、もういいんだよ。牧場のことはもうシゲルには心配かけない。母さんはね、男が自分で選んだ仕事、それが一番いいって事がわかったんですよ。シゲルは、やっぱりウルトラ警備隊の隊員」(母)
フルハシ隊員:「うん!」
フルハシ隊員は本部に連絡
フルハシ隊員:「フルハシより本部へ、北海道上空異常なし。夕焼けが、とっても綺麗だ。もうひとまわりして帰る」
夕日の空を飛んでいくウルトラホーク3号のシーンで終劇です。
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