ウルトラセブン第17話「地底GO!GO!GO!」放映45周年!(1968/01/28 19:00)
1ウルトラセブンは 1967年10月1日に放送が開始されました。1968年1月28日は第17話「地底GO!GO!GO!」が放映された日です。
- 第17話はウルトラセブンの出自が判明する重要な回です。主題歌の「モロボシ・ダンの名を借りて」の秘密が解き明かされます。
アサチ炭鉱で働く男たち。その中にドリルを手にひときわ頑張る若者。彼はペットのハツカネズミのチュー吉と、いつも一緒に炭鉱深く降りてくる。若者の顔はなとモロボシ・ダンにそっくりなのです。
突然、大きな音が鳴ったかと思うと、天井から大きな岩が落ちてきます。炭鉱が落盤したようです。男たちは炭鉱の外へ出ようと逃げ出します。すると、若者はチュー吉のカゴを忘れてきたことを思い出し、途中で引き返していきます。若者が奥の方へ戻ったとたんに、天井が崩落し、瓦礫が坑道をふさいでしまいます。若者はチュー吉と一緒に完全に坑道に閉じ込められて生き埋めになってしまったのです。
ここで、いつもの浦野光さんのナレーション。
「地下1,000メートルの坑内に、一人の若者が生き埋めになった。だが、さらに落盤の恐れがあるため現場に近づくことすらできず、事態はまったく絶望視された。そこで炭鉱側では、落盤事故の原因に不審な点があることなどから、ウルトラ警備隊に連絡。生き埋めになった次郎の救出と事故の調査を依頼した。知らせを受けたウルトラ警備隊では、直ちにキリヤマ隊長以下、隊員たちが現場に急行、事故の究明にあたったのである」
現場に到着するウルトラ警備隊。炭鉱の社長や男たちが状況を説明します。
事故が発生当時に、何かがピカッと光ったようです。調べてみたが、電気のスパークではないようだとのこと。そして、この炭鉱では今年になって3度目の事故で、事故の原因がまったくわからないようです。
炭鉱の奥の若者が生存しているかどうか確認はできていませんが、空気だけは送り込んでいるとのこと。しかし、一緒に炭鉱で仕事をしていた男の話によると、「次郎は生きていますよ。ミラクルマンだから」とのこと。
次郎がミラクルマンと言われているのには理由がありました。次郎が仲間と一緒にに行ったとき、200メートルもある谷底にまっさかさまに落っこちたのに、かすり傷を負っただけで帰ってきたとのこと。それ依頼、次郎は仲間からミラクルマンと呼ばれるようになったようです。
この話を聞いて、ダンが「200メートルもある谷底へ落ちて助かるわけがない。もしかして、あの青年では」と何か思い出します。
シーン変わって炭鉱の奥。若者、薩摩次郎は生存していました。彼はチュー吉に語りかけながら必死に生きようとしています。そして、外部に自分が生きていることを知らせるために、パイプを叩き始めます。
坑道は崩落がひどいため、事故現場に近づくことができません。たどりついたところは500メートル手前ぐらい。次郎が叩くパイプの音はあまりにも小さくて人間の耳には聞こえませんでした。しかし、ダンにはその音が聞こえました。ダンはソガ隊員に音を探知しするように言います。ソガ隊員が探知機を使って調べると、反応があることがわかりました。
ダンは透視を使って坑道の音の聞こえる方向を見てみました。すると、そこにいいる若者の顔が見えました。「やっぱりあの青年だ。僕が地球に来て初めて会った地球人」。ダンは閉じ込められている若者を知っていることを確信したようです。
- 炭鉱で働く男たちは、誰もダンと次郎がそっくりなことに気が付きません。皆、気が動転しているからでしょうか・・・
ウルトラセブンが地球にやってきた目的は宇宙地図作成のためでした。彼はM78星雲から派遣された恒点観測員340号だったのです。ウルトラセブンという名前はウルトラ警備隊によってつけられた名前で、本放送ではアンヌ隊員が第2話で初めてウルトラセブンと呼んでいます。
ウルトラセブンが地球を訪れたとき、たまたま、登山中に仲間を助けるために自分のザイルを切って、谷底に落下する若者を見つけました。ウルトラセブンは若者を受け止めて助けます。そのため、薩摩次郎は谷底に落ちてもかすり傷しか負わないですんだのです。ウルトラセブンはこの薩摩次郎の勇敢な行動に感激して、薩摩次郎の姿形を借りて、地球に留まることを決意したのです。
- ウルトラセブンが地球を守ることになったきっかけは、薩摩次郎という個人の勇敢な行動のためだったのです。
このようにして、ウルトラ警備隊のモロボシ・ダンが生まれたのです。ダンは薩摩次郎を絶対に助け出さなければならないと心に誓います。
ウルトラ警備隊は薩摩次郎を助けるためにマグマライザーを使って地底深く潜ることにしました。キリヤマ隊長は「地底1000メートルまでもぐって、平行に移動しながら事故現場に接近する」して薩摩次郎を救出すること、謎の震源地を探ることを、ダン、ソガ隊員、アマギ隊員、アンヌ隊員に命令します。ダン、ソガ隊員、アマギ隊員、アンヌ隊員の4人はマグマライザーに乗り込み、地中へと入っていきます。キリヤマ隊長は地上からマグマライザーの動きをモニターしながら命令を出します。
マグマライザーは地中をドリルで削りながらどんどん進んでいきます。600メートルを超えたところで、硬い花崗岩地帯に遭遇。ドリルでは削れないと判断し、レーザー砲で岩盤をあっさりと破壊、さらに奥へと進んでいきます。
- ウルトラセブンではこのようにして兵器の装備や能力を見せていくのです。マグマライザーはホーク3号でコンテナで運ばれます。サンダーバード2号とジェットモグラ(英語名 The Mole)のような関係です。
シーン変わって坑道。坑道に空気を送るパイプが潰れています。薩摩次郎は苦しそうです。酸素不足のためか目が見えなくなっています。ミラクルマン危うし。
マグマライザーが深度1000メートルに到達。いよいよ水平移動にうつり、薩摩次郎が閉じ込められている現場に近づく。マグマライザーが進んでいくと、地底中の大きな風穴に出たようです。そこへ、緊急連絡。坑道の奥に空気を送るパイプがふさがり、ガスの発生を考えると、薩摩次郎を助ける時間はあと30分ぐらいしかないとのこと。マグマライザーは穴を掘らずに済む風穴を進むことに。
マグマライザーの前方に再び硬い岩盤。今度の岩盤はレーザー砲でも破壊できません。ダンは、これは普通の岩盤ではないことを察知。謎の震源地に関係しているかもしれないと気が付きます。すると、機械の音が聞こえ、壁が降りてきて、マグマライザーが閉じ込められてしまいました。アンヌ隊員が本部に連絡しますが、通信は通じなくなっていました。時間がないと腕時計を確認するダン。
- この腕時計のシーン何かおかしいと思ったら時計が上下ひっくり返っています。確認してみてください。
この場から何とか脱出するため、ダンはマグマライザーに積んであるMS爆弾を使うことを提案します。ソガ隊員とアマギ隊員はこんな場所でMS爆弾を使うのかと驚いています。ダンは非常事態だからMS爆弾を使うことを重ねて提案します。
- MS爆弾というのは硬い岩盤を爆破する強力な爆弾のようです。閉じ込められた空間で使うのは危険だということなのでしょう。
ダンが壁にMS爆弾を仕掛け爆破します。壁は見事に破壊されます。ソガ隊員、アマギ隊員、アンヌ隊員が外に出て見ると、そこに現れたのは巨大な地底都市でした。ダンの姿はありません。これが謎の震源地かとアマギ隊員。宇宙人の侵略基地かもしれないとソガ隊員。アンヌ隊員はダンの行方が気になります。ダンはおそらく、地底都市の中だろうとアマギ隊員が答えます。
するとそこに突然現れた顔の部分が機械仕掛けのロボット。わけのわからない音声を鳴らして攻撃を仕掛けようとします。ソガ隊員とアマギ隊員が応戦します。ウルトラガンのビームがロボットの頭部にあたると、ロボットは膝を曲げて、前向きにガッシャンと倒れました。頭部が弱点であるらしいことがわかりました。
3人は地底都市の中へ。地底都市の中にはロボットがたくさんいて厳重に警戒しています。3人は先に進めません。アンヌ隊員はダンの安否が気になるようです。ソガ隊員がマグマライザーにMS爆弾を取りに戻ります。MS爆弾でこの基地を一気に破壊することに。
- 地底都市の存在は本部に連絡していません。ソガ隊員が地底都市を破壊することを決断。宇宙人の侵略基地と考えたのもソガ隊員。
シーン変わって地底都市内の一室。ダンがつかまっています。丸い大きな金属板のテーブルに縛り付けられていて、身動きが取れません。ロボットが何やらスイッチを入れると、ダンが灼熱地獄に。何とかしなければ。するとラッキーなことにダンの右手がすり抜けました。胸のウルトラアイを取ろうとすると、ウルトラアイがない!
- ソガ隊員、アマギ隊員、アンヌ隊員はロボットに出くわしたときに、あっさりとロボットを倒しています。なのに、ウルトラセブンであるダンはどうしてあっさりとつかまっているのでしょう。
- MS爆弾で壁を爆破したとき、爆風で気絶。倒れているところをロボットに運ばれてつかまった?
ウルトラアイはダンから離れた場所においてありました。ダンは「そうだ」と、ベルトのバックルを押します。
すると何と言うことでしょう。
ウルトラアイが浮き上がり、ダンの近くまでふわふわとやってきます。
- このバックルでウルトラアイを呼び寄せるシーンは、この話にしか出てきません。この機能がいつでも使えたら、ウルトラアイをなくして困ることはなかったでしょう。特にポール星人が出てくる話では、雪の中からすぐにウルトラアイが出てきたのでは・・・
- どうも元々の脚本では、バックルから針金のようなものが出て、それでウルトラアイを跳ね飛ばし装着というようなシーンだったそうです。
ダンはウルトラアイを装着してウルトラセブンに変身。ロボットを倒して、基地の外に出て、薩摩次郎を救出に向かいます。ウルトラセブンは救出した薩摩次郎をマグマライザーに乗せ、ダンに戻ります。
そして、ダンは、ソガ隊員、アマギ隊員、アンヌ隊員と合流。地底都市を爆破するため、MS爆弾を都市内の各所に仕掛けていきます。爆弾を仕掛けた4人は、マグマライザーで地上へと戻っていきます。
- 子ども頃、時限爆弾というのはこういうものだと認識。カチャっとセットし、すすぐ逃げる。友達と磁石を机にくっつけて爆弾だと言って遊んだ記憶があります。
マグマライザーは無事に地上へ脱出。救出された薩摩次郎は担架で運ばれます。仲間が次郎に、やっぱりミラクルマンだと声をかけます。それを聞いて、次郎は笑みを浮かべます。
謎の地震源は地底都市だったようです。「我々は地球のことすらまだまだ知らないことが多いんだぁ」とキリヤマ隊長がつぶやきます。MS爆弾は時限爆弾。アマギ隊員が「爆発します」というと、地底都市が爆発します。
そして、最後のアナウンス。
「ウルトラ警備隊の活躍で、ひとりの尊い命が救われました。それにしても、あの巨大な地底都市。あれは、一体何だったのでしょうか?宇宙人の侵略基地だったのでしょうか。いやもしかすると、我々地球人よりも遥かに昔から地球に住んでいる、地底人類の文化都市だったのかもしれないのです」
- 結局、地底都市の正体が何だかわからないうちに爆破してしまったわけです。宇宙人の侵略基地だったのかどうかもわかりません。
- ただし、ロボットが攻撃してきたことや、ダンがつかまって焼き殺されそうになったことからもわかりますが、地上に住む人間に友好的ではなかったし、対話を求めてくることもしませんでした。
- 薩摩次郎が命に代えてでも救おうとしたチュー吉はどうなったのでしょうか。元々の脚本ではウルトラセブンがチュー吉も助けたことになっているようです。
- そういえば、この話では、フルハシ隊員が冒頭でしか出てきません。忙しかったのでロケに参加できなかったのでしょうか
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