ウルトラセブン第14話「ウルトラ警備隊西へ 前編」放映45周年!(1968/01/07 19:00)
ウルトラセブンは 1967年10月1日に放送が開始されました。年明けて1968年の最初の放映は1月7日。第14話「ウルトラ警備隊西へ 前編」が放映された日です。
収録されているDVDはNo.4になります。脚本は金城哲夫さん。
ウルトラ警備隊西へは、スポンサーの武田薬品の本社が存在する関西でロケが行われました。そして、ウルトラセブンとしては初の前後編の放映です。
神戸の夜景と沈む夕日の映像、そして「東洋一のマンモス港、神戸は、今、侵略の嵐を前に、深い眠りから目覚めようとしていた」という浦野光さんのナレーションで始まります。
朝を迎えた汽笛の鳴り響く神戸港の埠頭。海面に何やら怪しい泡が浮かんできたかと思うと、ダイバーが現れます。ダイバーは素早く埠頭にあがり、アクアラングを外して、真っ白なスーツに着替え、埠頭を歩いて行きます。
すると、沖に止めてあったタンカーがいきなり爆発します。爆発の炎が男の真っ黒なサングラスを赤く染めます。男は胸前で十字を切って、素早く車に乗り込み、まるで逃げるかのように、その場を立ち去ります。
場面変わって協会。鳴り響く鐘の音の中、協会から人々が出てきます。その中に1人の金髪の白人女性。あたりを警戒しているように、まわりをキョロキョロ見ながら歩いています。すると、その背後から白スーツの男が、その女性を尾行します。まもなく、女性は男に気が付き、ちょうどやってきたタクシーをつかまえて、その場から逃げます。男は逃げられたことを悔しがります。
場面変わって空港、外国から到着した外国人の男性。黒塗りの自動車の窓から銃口が狙います。外国人の男性が暗殺されてしまいます。その事件の連絡がウルトラ警備隊に入ります。セールスマン、ジャズメン、観光客と、これで3人が殺害されたことになります。
ソガ隊員がキリヤマ隊長に、この事件を「このまま放っておいていいんですか?」と詰め寄りますが、キリヤマ隊長は「そういう事件は警察がやる」と一蹴します。警備隊の隊長はキリヤマ隊長の判断に不服のようで、ダン、フルハシ、アンヌがキリヤマ隊長に再考を求めます。しかし、キリヤマ隊長は「我々の任務は地球防衛だ。殺人事件の犯人をあげることではない」と答えます。そこに電話が入ります。どうやら、マナベ参謀がキリヤマ隊長を呼び出したようです。
場面変わってマナベ参謀の部屋。キリヤマ隊長が呼ばれています。マナベ参謀はキリヤマ隊長に殺人事件の背景を説明します。殺された外国人はすべて世界各地から集まってきた地球防衛軍の科学班のスタッフだったようです。。
地球防衛軍のワシントン基地は3ヶ月前に暗黒の星と呼ばれるペダン星に観測ロケットのを打ち上げていましたが、観測の結果、ペダン星には人類と同等かそれ以上の頭脳をもった生物が存在していることがわかりました。しかも、ペダン星人は観測ロケットを侵略と誤解し、10日前に地球に復讐すると無電を入れてきました。
このことに驚いた防衛軍のワシントン基地は各国に連絡を入れ、六甲山の防衛センターで防衛会議を緊急に行うことになりました。集まってきたスタッフはこの緊急会議に参加するためでした。彼らは身分を隠して、セールスマン、ジャズメン、観光客として、秘密裏に入国したのですが、すでに3人が何者かに暗殺されてしまったのです。おそらく、殺害したのはペダン星人。地球防衛軍は誤解をはらすためにペダン星に連絡を取っていますが、返事がありません。
マナベ参謀はキリヤマ隊長にウルトラ警備隊のフルハシ、ソガ、モロボシの3人を六甲に派遣し、防衛センターの警備に当たること、そして、防衛センターに1人の外国人女性を警護して連れていくように命じます。協会の前で男からタクシーで逃げた女性です。
女性の名前はドロシー・アンダーソン、ワシントン基地の頭脳と呼ばれる女性科学者です。彼女がペダン星人に関する資料をすべて握っています。彼女を尾行したあの白人男性の写真が取り出され、この男がペダン星人であると断定します。
六甲山にポインターで向かうフルハシ、ソガ、ダン、そしてドロシー・アンダーソン。防衛センタに行く途中、六甲山から神戸市街を見渡しながら4人で話をしていると、ダンが不穏な気配を感じます。自動車からあの白人男性がライフルでドロシーを狙いました。幸い銃弾は外れドロシーは無事でした。
- ポインターは撮影のため東京から関西まで自走で運んだようです。
- なぜか、ここで男が使っていたライフルは、西部劇に良く出てくるウィンチェスターでした。この時代にウィンチェスターはないよね。。。
その後、4人は防衛センターに到着します。4人はツチダ博士と会います。ツチダ博士は明日南極の科学基地から2名の仲間がやって来るので、彼らが到着したら防衛会議が開かれることを話します。ドロシーは「南極から?」と聞きますが、ツチダ博士は「海底深く、原子力潜水艦に乗ってやってくるのですから」大丈夫と説明します。
- 防衛センターは京都国際会議場です。ここで京都議定書の会議が行われました。なお、防衛センターの正面玄関のシーンは芦屋市役所です。
しかし、その原子力潜水艦アーサー号は4機の宇宙船のような物体に囲まれて攻撃を受けます。アーサー号からの連絡で、キリヤマ隊長、アマギ、アンヌがハイドランジャーが出動します。しかし、アーサー号は撃沈されてしまいます。
キリヤマ隊長、アマギ、アンヌは神戸港に上陸し、フルハシ、ソガ、ダンと合流します。キリヤマ隊長は、アーサー号のことを知っていたのはごく一部であり、防衛軍の中にスパイがいると指摘します。防衛センターに向かうウルトラ警備隊の面々。
場面変わって神戸港の埠頭。ドロシーが歩いていると、岸壁で釣りをするあの白人男性に出会います。男は釣り竿で、ドロシーのペンダントを奪います。ドロシーは男から逃げ出します。そこにちょうど通りかかったポインター。ウルトラ警備隊の面々が男を取り囲みます。男ともみ合いになっている隙に、ドロシーが海へ飛び込みます。
すると、男は「僕を誰だと思っているんだ。この間抜け野郎、犯人を逃してしまったじゃないか」と話し出します。この男の話によると、彼はマービン・ウェップという秘密諜報員でワシントン基地の依頼でドロシーを日本まで船で護衛してきたようです。ところが、ドロシーは船中で何者かに誘拐されてしまったようです。ウルトラ警備隊が一緒にいたドロシーは偽物で、ペダン星人のスパイであると主張します。
彼女がペダン星人のスパイである証拠は、マービンが彼女から奪ったペンダントでした。このペンダントは発信機になっていて、彼女が防衛センターの情報をペダン星人に伝えていたのです。彼女はいつもガムを噛んでいました。ガムを噛む音を通信の暗号に使っていたようです。そのことに気が付かなかったこを悔しがるダン。
キリヤマ隊長はマービンに、なぜもっと早く連絡してくれなかったのかと詰め寄りますが、彼は身分証明書もパスポートも盗まれて、自分を証明するものが何もなかったことや、自分の力で宇宙人を始末したかったと答えます。
- こりゃ言い訳でしょう。この重大なことを報告しないとは・・・
それでは本物のドロシー・アンダーソンは今どこに。マービンの話によると、もう殺されているかもしれないとのこと。
- マービンの声はルパン三世の声優だった山田康雄さんでした。
場面変わって防衛センター。非常警報のサイレンが鳴り響いています。どうやら、未確認飛行物体が4機やってきたようです。この4機の飛行物体は防衛センターの手前で合体します。すると、そこにはペダン星人の巨大なロボットの姿がありました。
- 本編ではペダン星人のロボットと呼ばれていましたが、後にキング・ジョーと名付けられました。この名前は金城哲夫さんの名前が由来です。
防衛センターの池から砲塔が現れ、ロボットに対峙する姿勢をとります。
ロボットは、グワッシッ、グワッシッというような音をたてながら歩いて防衛センタ0に近づいてきます。防衛センターの砲弾はまったく役に立ちません。
防衛センター危機一髪というところで、ウルトラセブンが駆けつけます。
ウルトラセブンはロボットと戦いますが、このロボットはとても強い。ウルトラセブンを簡単に跳ね飛ばしてしまいます。ウルトラセブンのエメリウム光線も、アイスラッガーも歯が立ちません。
ロボットは、グワッシッ、グワッシという音を立てながら、ウルトラセブンの上にのしかかります。そして、ウルトラセブンの頭を捕まえてねじ伏せます。そして、渾身の力を込めて、ウルトラセブンにのしかかろうとします。
危うしウルトラセブン!
- いやいや強い。本放送を見たとき、自分はウルトラセブンはこの回で最終回だと勘違いしました。次の週に後編が始まったとき、ウルトラセブンまた始まったのかと思ったのをはっきり記憶しています。
- 前編の後すぐにキングジョーの恐い夢を見たように記憶しています。セブンを倒したロボット!それぐらい、キングジョーにはインパクトがあったのです。
ここで、画面はストップモーション。後編に続きます。
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