ルート2 ( √2 ) が無理数であることの証明-背理法
背理法は古代ギリシャのエレア学派の哲学者ゼノンが発明した証明法です。
三平方の定理において、直角二等辺三角形の斜辺をc、残りの2つの辺をaa、bとすると、次の関係があります。
c2 = a2 + b2 ①
ここで、aとbを1とすると
c2 = 2 ②
となります。cは√2であり、無理数ですが、ここでcは有理数であると仮定します。すると、cは同じ約数をもたない2つの数字mとnの比として表すことができます。
c = m/n ③
③式の両辺を2乗すると
c2 = m2 / n2 ④
となります。c2は2ですから、
m2 / n2 = 2 ⑤
より、
2n2 = m2 ⑥
となります。ここで、2n2は必ず偶数となるため、mも偶数でなければなりません。そこで、
m = 2k ⑦
とします。⑦式を⑥式に代入すると、
n2 = 2k2 ⑧
となります。
⑧式において右辺は偶数ですので、n2も偶数となります。すると、mもnも偶数ということになり、mとnは2という公約数をもつことになり、割り切れてしまいます。すると、③式において、mとnは同じ約数をもたないとしたことに矛盾が生じます。
この矛盾は√2を有理数と仮定したことから生じています。よって、√2は有理数ではなく、無理数となります。
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