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2011年10月13日 (木)

背理法か悪魔の証明か 存在しないことを証明する

 何かが「存在する」ことを証明するのは容易ですが「存在しない」ことを証明するのは容易なことではありません。

 たとえば100部屋ある家があるとします。「この家に人は存在しない」ことを証明する方法として部屋をひとつずつ訪問する手法を採用するとします。100部屋をひとつずつ訪れてどこかの部屋に人がいることを確認できたら直ちに「この家に人は存在する」を証明できたことになります。

 しかしながら「この家に人は存在しない」ことを証明するためには100部屋をひとつずつ訪れてすべての部屋に人が「存在しない」ことを確認しなければなりません。部屋の数が100個程度では何とかなるでしょうが部屋の数が1,000や10,000と増えていくと「この家に人は存在しない」を証明するのは難しくなってきます。もし部屋が無限にあるとしたら証明はほとんど不可能になるでしょう。

 そこで「この家に人は存在しない」という命題を証明するにあたって、あえて「この家に人は存在する」という元の命題を否定する仮定をします。そして「この家に人が存在する」ということに対する矛盾を見つけることができれば、矛盾が生じたのは「この家に人が存在する」と仮定したためであり、結論として「この家に人は存在しない」という命題を証明できたことになります。

 このようにある命題を証明するにあたって、その命題を否定する仮定をすることによって矛盾が導かれることを示すことによってもとの命題が成立すると結論づける方法を背理法といいます。

 ところで実際にこの命題「この家に人は存在しない」は背理法で証明できるでしょうか。「この家に人は存在する」ことに対する矛盾を見つけることができれば良いのですが何も条件がなければ矛盾は見つけられません。

 となること、これは悪魔の証明になってしまうのでしょうか?

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なんだか面白いね

投稿: アン・アンシュタイン | 2011年10月14日 (金) 08時25分

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