期待されていたiPhone 5が発表されず、iPhone 4Sの発表となったことで期待を裏切られたと思っているユーザーも少なくないようです。
確かに、iPhone 4SはiPhone 4に比べると、A5チップが搭載されたことや、カメラが良くなったこと、iCloudへの対応など、性能アップや新たな機能の追加で進化しています。しかし、商品名が iPhone 4Sである通り、やはりiPhone 4のマイナーバージョンアップ製品と言えるでしょう。
このような状況ですから、全世界的に見ると、現在 iPhone 4を使っているユーザーが、iPhone 4Sにすぐに乗り換えるかというと、そうでもないような気がします。電池が消耗して、そろそろ交換しようと思っている人は乗り換えるでしょうが、iPhone 5を待っていたユーザーがそのままiPhone 4Sに乗り換えるとは考えにくいです。そういう意味でiPhone 4Sは意外に苦戦するのではないかなと思います。
しかし、ソフトバンク独占だった市場から、au by KDDIが参入して競争状態となる日本の市場は背景が異なります。Appleとしても、iPhone 4Sの発表で売上の向上を大きく期待できる市場は、やはり日本でしょう。
回線の品質などの理由によりソフトバンクからauに乗り換えることで、iPhone 4Sに買い換えるユーザーがたくさん出そうです。また、auのユーザーにも、auからiPhoneが販売されないだろうかと待っていたユーザー層が少なからずいます。さらに、NTT Docomoのユーザーの中には、ソフトバンクなら乗り換えないが、auなら乗り換えるというユーザーもいそうです。
現在、ソフトバンクのiPhoneを使っている人から良く聞くのは「自分はiPhoneが使いたいのであって、ソフトバンクを選んだわけではない」というような話です。また、「ソフトバンクは回線状態が悪く、通信が不安定であり、せっかくのiPhoneなのに十分に使いこなせない」という話も聞きます。こうしたユーザーは、au by KDDIがiPhoneを販売することで、ソフトバンクからauへの乗り換えを強く意識しています。
ですので、ソフトバンクが何も手を打たなければ、多くのユーザーがソフトバンクから離れる可能性がります。おそらく、目下ソフトバンクができることは価格対応かもしれません。iPhone 4Sアップグレードキャンペーンや、基本料期や通信料の特別割引など仕掛けてきそうです。
当然、こうした価格対応が行われれば、auも価格での対応をせざるを得ない状態になるでしょう。iPhone 4Sをめぐる価格競争は激化すると思われます。結局のところAppleが一人勝ちとなる可能性が大きいように思います。
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