ボーイング787が初来日
米国のボーイング社が開発を進めている次世代中型旅客機のボーイング7877ドリームライナーが2011年7月3日早朝、羽田空港に到着しました。B787が日本にやってきたのは今回が初めてす。
B787は主翼を含む胴体の約50%が炭素繊維とプラスチックを組み合わせた炭素繊維強化プラスチックという材料でできています。
この炭素繊維強化プラスチックは従来から航空機に使われてきましたが、民間の旅客機でこれほどまでにプラスチックが使われるのは世界で初めてのことです。「主翼までプラスチックで大丈夫なの?」と思う人もいるかもしれませんが、炭素繊維強化プラスチックは従来使われてきたアルミ合金やチタン合金に比べ強度や耐久性に優れ、なおかつ極めて軽量であるという特徴をもっています。
ボーイング社によれば、B787は、プラスチックを多用することによって、
- 機体のメインテナンス性が大幅に向上
- 機体を大幅に軽量化することができることから最高速度をアップさせながら燃費を従来比で20%以上向上
- 後続距離が従来の同型機B767に比べて4000Km向上
このようにB787は、経済性、効率性に優れた航空機になっているということです。また、従来の飛行機では機内の湿度をあげると胴体内部で結露が起こり金属の骨組みが腐食するという問題を抱えていました。このため機内の湿度を低くおさえる必要があり、長時間のフライトで喉を痛めてしまう乗客も少なくありませんでした。
しかし、B787の場合にはプラスチックを利用しているため、腐食の心配がなく機内の湿度を大幅に高くすることができ、長時間のフライトでも快適に過ごすことができるようになるとのことです。
B787は開発がずいぶん遅れています。初飛行は2009年12月15日でした。
炭素繊維強化プラスチックは日本製、主翼の開発などは日本の企業が手がけています。量産体制に入れば経済効果も期待できるでしょう。
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