プラスチックの工業規格と定義
日本工業規格(JIS Japanese Industrial Standards)は1949年に制定された工業標準化法に基づいて工業製品に対して定められた国家規格で、各種工業製品の種類・構造・性質などの基本的な事項から、その設計・試験・品質管理の方法まで多岐にわたる規格が定められています。日本工業標準調査会(JISC、Japanese Industrial Standards Committee)の審議を経て定められます。
プラスチックも工業製品ですから、JISで詳細に定められています。プラスチックは化学分野のJIS Kを中心に、日用品関係のJIS S、ガラス繊維や炭素繊維に関するJIS Rに記述されています。
工業製品の規格には、国際標準化機構(ISO、International Organization for Standardization )が定めた国際規格もあります。ISOは1947年に設立された標準化機関で、世界の多くの国が参加しています。ISOにおいてもプラスチックは詳細に規格が定められています。輸出や輸入が進むにつれて、貿易上の障害を解消するため、ISOとJISの整合性が取られています。
プラスチックは、JIS K6900、ISO472(プラスチック-用語)で「必須の構成成分として高重合体を含みかつ完成製品への加工のある段階で、流れによって形を与え得る材料。したがって流れによって形を与え得る弾性材料は、プラスチックとは考えない」と定義されています。工業規格の定義では熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂はプラスチックとなりますが、ゴムなどの弾性材料はプラスチックの仲間とは考えないことにになっています。
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