ロゼッタストーン
ロンドンに行ったときの写真を見ていたらこんな写真がありました。これはロゼッタストーンを撮影したものですが、ショーウィンドウに人が映り込んでしまいました。でも何となくさまになっています。
1798年、フランスのナポレオンは3万5千の軍勢を率いてエジプトに攻め込みました。エジプトを占領したナポレオン軍は地中海沿岸の防衛を強化するため、ナイル川河口のロゼッタ村に構築した要塞の改修工事を行いました。1979年7月、工事に参加していた1人の兵隊が真っ黒い石板を発見しました。
この石板は花崗閃緑岩でできていて、高さが114 cm、幅が72 cm、厚さ28 cm、重さは762 kgもありました。表面には文字が刻まれていたため単なる石板ではないと考えられナポレオンに報告されました。
後に「ロゼッタ・ストーン」と呼ばれるようになった石板には、ヒエログリフ、デモティック、ギリシア文字の3つの文字で刻まれた碑文が書かれていました。ヒエログリフは紀元前3千年頃にエジプトで使われていた象形文字で、デモティックはエジプトの民衆語ですが読むことができる人はいませんでした。この3つの文章は同じ内容であると考えられ、ギリシア語を元にヒエログリフとデモティックの解読が進められました。そして、ついに1822年フランスのジャン・フランソワ・シャンポリオンによって解読されました。このことによって、エジプトの古代文字が解読できるようになり、エジプト文明の秘密が解き明かされるようになったのです。
現在、ロゼッタストーンはイギリスのロンドにある大英博物館に展示されています。石が発見された後、1801年にイギリス軍がエジプトに攻めたときに、ロゼッタストーンはイギリスの手に渡りました。大英博物館にはエジプトの古代遺産がたくさん展示されています。
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