換気扇の回転とベンハムの独楽
ベンハムの独楽というのがあります。ベンハムの独楽は白黒の模様の円盤を回転させると色が見えるというものです。なぜ、色が見えるのかはまだよくわかっていませんが、網膜にある赤・緑・青の光を感じる錐体細胞の反応差によるものではないかと考えられています。この現象は赤から紫色の可視光線をまんべんなく含んだ白色光のもとでも生じますが、単色光のもとでも生じます。色に関する錯視と考えられています。
とすると、ベンハムの独楽を回して色が見えるのは、生物である人間のなせる技ということになります。デジカメで撮影しても、人間が見たときのような色は写らないということになります。
下の写真は会社のトイレにある換気扇です。換気扇の羽に真っ黒なホコリがところどころに付着しています。この換気扇を回転させると青や赤などの色が見えます。
で、換気扇が回っているところをデジカメで撮影してみました。
あれっ?ちゃんと色が写っているのです。
考えられるのは光源が蛍光灯であるということです。蛍光灯は非常に短い時間間隔で点滅しています。蛍光灯の内側には蛍光物質が塗られていて、そこに電子が当たることによって光ります。白色光が出るわけですから、蛍光物質は一種類しかありません。電子があたって蛍光物質が励起され基底状態に戻ったときに色を出す。これが繰り返されているわけですが、出てくる光によって若干の時間のずれがあるのかもしれません。とすると、デジカメに色が写りそうな感じもします。どうなのでしょう・・・
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コメント
デジカメに色が写るかどうかの実験やってみてください。
投稿: toshizo | 2008年10月17日 (金) 02時27分
換気扇!って言うのが面白いです。
以前、泡だて器でやったのですが、あまりにも早くて、何にもわかりませんでした。
だから、ケネックスという組立工作のおもちゃを使って、ゴムの動力で
動かしました。
うちの換気扇は、油が付いているから、
換気扇なんて、考えもしなかったな。
男の人の発想ですね。(^_-)-☆
投稿: 芽 | 2008年10月16日 (木) 08時09分