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2008年1月20日 (日)

「燕湯」|登録有形文化財に登録されている東京都上野の銭湯(2008年)

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 御徒町の知人の家に宿泊したとき早朝に近所の銭湯に行こうということになりました。東京都台東区上野にある「燕湯」というお風呂屋さんです。SPAタイプの温泉やお風呂屋さんには良く行きますが昔ながらのお風呂屋さんに行ったのは久しぶりでした。それもそのはず開業は第二次世界大戦より前で昭和20年(1945年)の東京空襲で焼失し、昭和25年(1950年)に再建した建物なのだそうです。

燕湯(東京都台東区上野)
燕湯(東京都台東区上野)

 「燕湯」さんの内装は本当に懐かしく昭和の時代に通ったお風呂屋さんそのものです。昔ながらの番台に脱衣所と風呂場でした。「燕湯」さんを訪れたのは昭和20年(2008年)ですが、この年に「燕湯」さんの建物と浴室の岩山が再現するのが困難なものとして国の登録有形文化財に登録されました。東京都の銭湯で登録された一番最初の銭湯で当時は「燕湯」さんだけでした。

 「燕湯」さんのお湯の温度は45℃を超えていました。超熱いのです。いつも行くSPAの熱湯は43℃ぐらいですが、それよりもはるかに熱いです。湯船に入ったらあまりの熱さで身震いしました。やがて熱さ慣れてしまいます。

 この感覚は昔、銭湯で味わった感覚です。 子どもの頃に通っていた銭湯もかなり熱かったのです。友達と何人かで行くわけですが銭湯はちょっとした社交場です。騒ぐと怒られますが、ついついワクワクして騒いでしまいました。

 そして熱い風呂に水を入れようとするといつも来ているオバQの雷さんのようなおやじがギロっと睨み「水をうめるな!」と怒られるのです。おやじが帰るまで適当に洗い場で時間をつぶしおやじが帰ったら水をうめるという感じでしたが、そのうちおやじが来ない早めの時間に行くようになりました。しかし、おやじのスリルも楽しかったりして時々はおやじのいる時間帯に恐いもの見たさで行きました。

 友達どうしで、背中を洗ったり頭を洗ったりしていると、知らないおじさんが「俺の背中も洗ってくれ」と。こういうときはラッキー。だいたい牛乳をおごってくれました。現在では味わえないような子どもと大人の付き合いが銭湯にはありました。

 そんな昔のことを考えながら「燕湯」さんの熱いお湯につかりました。上がった後はもちろん腰に手をあててコーヒー牛乳を飲んで帰ってきました。

 

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