黒の日
9月6日は「黒の日」だそうです。1989年に京都黒染工業協同組合が9(く)6(ろ)の語呂合わせで制定したそうです。語呂で9月6日を「黒の日」というのはわかりますが、なぜ「黒の日」を作ったのかというと、「黒染め」の衣服を買ってもらおうということのようです。黒染めは、普通の洋服の黒とは違って、伝統的な技術なのでしょう。
さて、黒というと色のひとつですが、黒い色を作るにはどうしますか。
色光で色を作る場合、混ぜる光の色の種類(波長)が増えると、次第に明るくなっていきます。たとえば、光の3原色(RGB=赤・緑・青)をすべて混ぜると白色光になります。
W=R+G+B
GとBを混ぜると青緑(C、シアン)になり、RとBを混ぜると赤紫(M、マゼンタ)になり、RとGを混ぜると黄(Y、イエロー)になります。
C=G+B
M=R+B
Y=R+G
ということになります。このように光の色を加えていき色を作ることを加法混色といいます。加法混色で黒というのは光が存在しないということです。
一方、絵の具でいろを作る場合、混ぜる絵の具の色の種類が増えていくと、黒ずんでいきます。これは絵の具が光の吸収体だからです。特定の色の絵の具を混ぜて、別の色を作るというのは、吸収される光が増えていき、絵の具で反射して私たちの目に届く光の波長の種類が減っていくということです。
色の三原色(CMY=青緑・赤紫・黄=シアン、マゼンタ、イエロー)の絵の具を混ぜると黒い色を作ることができます。これは青緑の絵の具が赤色系の光を吸収し、赤紫の絵の具が緑系の光を吸収し、黄色の絵の具が青色系の光を吸収するからです。
C=W-R
M=W-G
Y=W-B
それぞれの色の絵の具に吸収される、赤・緑・青は光の三原色と一致します。光の三原色がすべて吸収されることになりますから、
W-R-G-B
ということになり、黒になるということになります。
光が何もない世界も黒、鮮やかな絵の具をたくさん混ぜても黒。黒というのは面白いです。
ところで4月6日はどうやら「白の日」のようです。
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