カメラ・オブスキュラ-その1
真っ暗な部屋の壁に開けた小さな孔から差し込んだ光が、反対側の壁に外の景色を映し出す。これがカメラの原型です。カメラという言葉は、ラテン語のカメラ・オブスキュラに由来しています。ラテン語でカメラとは部屋、オブスキュラとは暗いという意味です。
カメラ・オブスキュラの原理はピンホール現象です。ピンホール現象そのものは紀元前から知られていました。ギリシャのアリストテレスは、木漏れ日から漏れる光や、籠の編み目を通る光が地面に丸形を作ることに気がつき、「どうして丸い形になるのか」という疑問を記しています。そして、彼は日食の日にその丸い形が、太陽と同じように三日月形に欠けていくのを見て、それが太陽の像であることを確信したのです。
下の写真は2004年10月14日の日食の日に、木洩れ日が地面につくる光を撮影したものです。右上の小さな写真はその時の太陽を望遠鏡で撮影したものです。
下の写真はプラスチック製の籠の影です。籠の網目がピンホールとなって、欠けた太陽の像ができていることがわかります。
北海道理科サークル Wisdom96 のメンバーがピンホール現象や鏡を利用して日食の観察を行いました。観察の結果は資料集の部分日食にまとめられています。
| 固定リンク | 0
「光の話」カテゴリの記事
- 【おもしろ映像】光の三原色の混色の実験(2024.12.18)
- 虹の日(7月16日)(2024.07.16)
- 夕焼けで燃え上がる炎雲(2023.12.30)
- レンズ光学の入門書|よくわかる最新レンズの基本と仕組み[第3版](2023.07.09)
- 2023年のトレンドカラー|色の日(1月6日)(2023.01.06)
コメント