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2007年6月 6日 (水)

カメラ・オブスキュラ-その3

ピンホール現象を利用したのが、ピンホールカメラです。

下図にピンホールカメラの仕組み簡単に示します。

Photo_23

ピンホールで像ができるのは、物体の1点から出て直進してくる光がピンホールに入るからです。

図の(a)のように、物体のAの位置からの光は、A’の位置に、Bの位置からの光はB’の位置にやってきます。このため、スクリーンにできる像は上下左右が逆さまになります。ピンホールからスクリーンの位置を遠ざけた場合、(b)のように像が大きくなります。

また、次の図のようにピンホールが大きくなると、ピンホールの両端でAの位置から直進してやってくる光が入ることになります。したがって、Aから出た光はA’~A’’の範囲に届き、Bからの光はB’~B''の範囲に届くことになるので、その分だけ像がぼやけることになります。

Photo_24

さて、上の図は中学校の理科や高校の初等物理でよく出てくる図です。中学理科や高校の初等物理ではこの図の説明で問題ありませんし、図も間違いではありません。

しかし、ピンホールでできる像がどのようになっているのかを厳密に考えたり、カメラの仕組を考えたりするときには、この図はあまり良くありません。この図では物体の距離が有限距離になっています。物体が遠いところ(無限遠)にある場合には、物体の1点から出た光はピンホールに平行に入ることになります。有限距離と無限遠では、物体の1点から出た光がつくる像(点像)の取り扱いが変わってきます。この話は次回に説明します。

【関連記事】
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カメラ・オブスキュラ-その2

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