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2007年6月10日 (日)

カメラ・オブスキュラ-その4

カメラ・オブスキュラ-その3で、ピンホールが大きい場合に像がどのようになるかを説明しました。そして、その説明の中で示した図は物体が有限距離にあるので適切ではないという説明をしました。

図(a)は物体が有限距離にあるときに、物体の1点から出た光がピンホールを通ってどのように点像となるかを示したものです。例えば、物体の点Aから出た光線は図の緑の線のようにピンホールに放射状に入ります。この光線はピンホールを通過した後も広がりますから、点像のできる位置がピンホールから遠くなると、点像が大きくなります。すなわちA’にできる点像の大きさは、Aにできる点像より大きいことになります。

Photo_26

図(b)は物体が無限遠にあるときに、物体の1点から出た光がピンホールを通ってどのように点像となるかを示したものです。無限遠にある物体の1点から出る光は平行光として届きます。ですから、例えば、物体の点Aから出た光線は図の緑の線のようにピンホールに平行に入ります。この光線はピンホールを通過した後も広がりませんから、点像の大きさは、点像のできる位置にかかわらず、ピンホールと同じ大きさになります。

Photo_27

(a)(b)どちらの場合においても、物体全体の像の大きさは、像ができる位置がピンホールから遠くなると、大きくなります。しかし、物体の像を作るひとつひとつの点像のできる仕組は(a)と(b)で異なります。普通、遠くにある物体をピンホールカメラで写すとき、光の進み方は(b)のようになってるということです。

さて、ピンホールカメラでは、簡単に像を映すことができますが、できる像は大変暗くなります。像を明るく映すためには、光の入る穴を大きくする必要がありますが、穴を大きくすると像がぼやけてしまいます。像をはっきり写すためには、光をうまく1点に集める必要があります。光を集める道具、すなわち凸レンズを使うと光を集めることができます。

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