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2007年3月13日 (火)

ものが見えるしくみ

私たちは太陽や電灯などの光源を見ることができます。光源に照らし出されたところでは、自ら光を出さない物体を見ることができます。太陽や電灯などの光源が見えるのは光源から出た光が私たちの目に入るからです。一方、自ら光を出さない物体が見えるのは、光源から出た光が物体の表面にあたって四方八方に跳ね返り、この跳ね返った光が目に入るからです。

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  ヒトの目の眼球は下の図のようにボールのような形をしています。眼球は目に入る光の量を調整する虹彩、レンズの働きをする水晶体、光を感じる網膜で構成されます。眼球に入った光はまず角膜で屈折します。続いて、虹彩で光の量が調節され、凸レンズの働きをする水晶体で再び屈折して網膜に像を結びます。目は遠くのものや近くのものを見るときには、水晶体の厚みを変えてピントを合わせます。網膜には光を感じる細胞がたくさんあります。網膜に光があたると、網膜で感じた光の色や明るさなどの情報が視神経を通って脳へ伝わります。脳はその情報をもとにたいへん複雑な処理を行います。その結果、私たちは物体を見ることができるのです。

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 物体が見えるというのは、網膜が物体の色や形を光の情報として感じ、脳がその光の情報をもとに物体の色や形や動きを認識するということです。この目と脳の働きがあって、私たちははじめて物体を見ることができるわけです。

 網膜できちんと物体をきちんととらえることができないと、物体を正確に見ることができません。近眼、遠視、老眼の人が物をよく見ることができないのは、眼のピントを調節する機能が低下しているために、物体の形を網膜で正確にとらえることができないからです。網膜で物体の形を正確にとらえることができないと、脳でも物体の形を正確に認識することはできません。逆に脳の働きのために、物体の形を正確にとらえることができないという例もあります。それが、いわゆる錯視です。

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左の図では、存在しないはずの白い三角形()が見えます。右の図では平行線が平行に見えませんね。

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