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2011年9月16日 (金)

ビタミンCの発見 セント=ジェルジ・アルベルト

Googleを開いたらオレンジのロゴが出ていました。

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今日は何の日かなと思ったら、ビタミンCを発見したセント=ジェルジ・アルベルトの誕生日とのことです。セント=ジェルジ・アルベルトは1893年9月16日生まれ。ハンガリー出身のアメリカの生理学者です。1937年にビタミンCの発見とその研究の成果により、ノーベル生理学医学賞を受賞しました。

■大航海時代の恐ろしい病気

15世紀から18世紀にかけての大航海時代、航海中に船乗りがバタバタと倒れる病気が恐れられていました。この病気になると、最初は脱力感や体重の減少といった症状が出始め、やがて皮膚や粘膜から出血したり、貧血が起きたり、免疫力が低下したりします。出血性の症状を伴うこの病気を壊血病いいます。

壊血病は発生する船と発生しない船がありました。18世紀の中頃に、英国艦隊は壊血病が起きるかどうかは、どうやら船乗りの食事環境に関係しているということに注目しました。そして、野菜や果物、特に柑橘類を食べることによって壊血病が予防できることを突き止めました。

しかし、この頃は柑橘類は入手が容易ではありませんでした。そこで、柑橘類の代替品となる食品が船乗りに配給されましたが、その食べ物の中には実際には効き目がないものもたくさんあったようです。それでも、配給された食品の中には、効き目がある食品もありました。そのため、配給された食品の中で、実際のところ何が壊血病の予防につながったのかよくわからない状態でした。例えば、壊血病の予防に効き目があったはキャベツの塩漬けだったのにも拘わらず、麦汁に効き目があったという間違った情報が流れたりしました。

■ビタミンCの発見

柑橘類のどの成分に壊血病の予防効果があるのかはまったくわからない状態でした。

セント=ジェルジ・アルベルトは1927年にヘキスロン酸という牛の副腎から得られた還元性のある物質の単離に成功し、この研究で博士号を得ました。1932年に植物のパプリカから得たヘキスロン酸について調査を進め、ヘキスロン酸が壊血病の予防になることを突き止め、ビタミンCと名付けました。

1933年にイギリスの化学者ウォルター・ノーマン・ハースによって、ビタミンCの構造がわかり、ヘキスロン酸はアスコルビン酸と改名されました。ウォルター・ノーマン・ハースは1937年にビタミンCの構造研究の成果で、セント=ジェルジ・アルベルトと同年にノーベル化学賞を受賞しています。また、1933年にポーランドの化学者タデウシュ・ライヒスタインがビタミンCの合成に成功しています。

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■ビタミンCとは

ビタミンCは還元作用をもち、体内では、コラーゲンやホルモンの合成、メラニン生成の抑制、活性酸素の無毒化などの重要な働きをしています。

例えば、ビタミンCが活性酸素を無毒化するとき、ビタミンCは自身の電子を活性酸素に与えます。電子を渡したビタミンCは活性化した状態になりますが、体内には活性化されたビタミンCを元の状態に戻す仕組みがあるので、活性酸素のように害になることはありません。

また、ビタミンCは、お茶などの清涼飲料水や食品などの酸化防止剤として加えられています。これもビタミンCの還元作用を利用したものです。

■人間は体内でビタミンCを作れない

多くの動物はビタミンCを体内でつくることができますが、ヒトは体内でビタミンCを作ることができません。そのため、私たちはビタミンCを食べ物から摂取する必要があります。しかし、ビタミンCの入っている食べ物を毎日たくさん食べなければならないというわけではありません。人間の体にはビタミンCを蓄えることができ、健康な人で1日30~50ミリグラム摂取すれば、体内で使われるビタミンCを補充するのに十分と考えられています。

ビタミンCが1000ミリグラム入っている清涼飲料水や多量のビタミンCを含むサプリメントがありますが、ビタミンCをとりすぎるとどうなるでしょうか。

私たちの体はビタミンCを蓄えることができますが、その量は約1.5グラムまでで、それ以上のビタミンCは尿と一緒に排出されてしまいます。ですので、たくさんビタミンCを摂取しても問題ないと考えられています。

風邪をひいたときなど病気のときにビタミンCをたくさん摂取すると良いという話がありますが、実際のところビタミンCをたくさん摂取したときにどんな効果があるのかはよくわかっていません。そもそも1.5グラム以上は尿と一緒に排出されてしまうわけですから、大量摂取の効果はないという説もあります。

ビタミンCには大量摂取すると排出されますし、そもそも重大な毒性はありません。ですので、大量摂取しても心配はありませんが、数グラム(数千ミリグラム)も摂取すると、下痢などの症状が出やすくなります。また、ビタミンCは酸性なので摂取し続けると胃壁があれる原因になったり、尿路結石になりやすくなったりするという報告もあります。

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