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2008年7月25日 (金)

Google版Wikipeida登場、その名はKNOL

いつか民間企業がやるのではないかと思っていたフリーのオンライン百科辞典ですが、やはり作ったのはGoogleでした。名前はKNOLというそうで、サブタイトルにA Unit of knowledgeあります。urlは下記の通りです。

http://knol.google.com/k#

KNOLについて書く前に、ちょっとWeb2.0とWikipedaの話を

従来のWebサービスにおける情報の流れは発信者から受信者へ一方向であったと言えるでしょう。1990年代後半から2000年代初めのWebサイトがその典型的な例です。ところが、2000年代中頃からWebの利用形態が大きく変わりつつあります。特にここ数年で利用者参加型のWebサービスが急速に増えてきました。

フリー百科辞典Wikipediaは一見しただけでは従来のWebサイトのように見えます。しかし、Wikipediaには情報の発信者と受信者の明確な区別はありません。

Wikipediaを利用する誰もが記事を作成したり、訂正したりすることができます。すなわち、Wikipediaの利用者は情報の受け手であると同時に、情報の送り手になることができるのです。

  参加者同士のコラボレーションによって、インターネット上に有益なサイトが生み出されたわけです。そのようなことが可能なようにWikipediaのサイトが作られているのです。 Wikipediaは非常に秀悦なシステムです。Web2.0を最大限に利用していると言っても良いでしょう。

WikipediaはWeb2.0の特徴を兼ね備えていると思います。その特徴とは

  1. ユーザによる情報の自由な整理
  2. リッチなユーザ体験
  3. 貢献者としてのユーザ 
  4. ロングテイル
  5. ユーザ参加
  6. 基本的な信頼
  7. 分散性

です。Wikipediaで特筆すべき特徴は、3,4,5,6でしょうか。

このうち、4のロングテイルというのは、ニッチなものにも対応できるということです。Wikipediaでも、「えっ、こんな特殊なことの解説も記載されているんだ」と思うことがあるでしょう。6の基本的信頼というのは、出来上がった記事に対して多くの目が向けられているということです。多くの人が参加していて、誤った内容が修正されるという流れでコンテンツの信頼性が確保されています。

とは言っても、Wikipediaの不安材料はやはりコンテンツの信頼性でしょう。Wikipediaを読んでそのまま鵜呑みにするのはちょっと危ない面があることは否定できません。

GoogleのKNOLはどうやら、そのあたりをうまくやっていこうという感じがします。というのは、KNOLの記事を書くのは、その記事の専門家の誰かか、あるいは専門家のグループだからです。つまり、ユーザ参加については、Wikipediaと異なり、記事を書くことができるのは限られた人だけということになります。おそらく、エディタは登録制ということなのでしょう。一般公募があったとしても、厳しい審査があるのではないかと思います。

Wikipediaの記事はひとつのトピックですが、KNOLではそうではないようです。複数の著者が同じトピックを別々に記載することができるようです。

これで何が変わるのかというと、少なくてもKNOLに書かれている内容は一定以上の信頼ができるということです。GoogleはWikipediaとこの部分で差別化をはかるのでしょう。

KNOLにおいては、筆者は自分の書いた記事のページに広告を出したりすることで収入を得られるようです。出版業界ですと、著者には印税が支払われますが、Googleでは広告で対応するということになるのでしょうか。おそらく秀悦な記事を書くライターでは、印税収入より広告収入の方が多くなるのかもしれません。

Googleが何をやろうとしているのかは下記のサイト(英語)を見るとだいたいわかります。

http://googleblog.blogspot.com/2008/07/knol-is-open-to-everyone.html

さて、KNOLの出現によって存在が危ぶまれるのは、Microsoftのエンカルタなのかなと思います。マイクロソフトはエンカルタの内容の一部をMSNのエンカルタ百科事典で公開していますが、エンカルタを購入していないユーザには閲覧が制限されています。自分は毎年エンカルタを購入していますが、同等のものがオンラインで完全に閲覧できたら、もちろん購入はしなくなると思います。

もう一点、KNOLがWikipediaを駆逐するかというと、それは無理のような気がします。おそらく、ニッチな対応という意味ではWikipediaにはかなわないのではないかと思います。

日本語版などどうやって構築されていくのか、とても楽しみです。

<追記>

Write a Knolというボタンがあったので、クリックしてみたらアカウント登録ができるようになっていました。自分のGoogleアカンとでログインしたら、自分のMy Knolというページができました。いろいろと記事が書けるようです。公開する/しないという設定もありました。

誰でも参加できるような感じがします。

Wikipediaとの大きな違いは著者がいて記事があるということです。

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