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2008年1月 9日 (水)

なぜ今、椿三十郎なのか

正月に見た映画が椿三十郎です。どの映画を見るのかまったく決めていなかったのですが、映画館に行って椿三十郎にしようと思いました。

藩内の汚職を解決しようとする9人の若者。若者たちは経験も乏しく、知恵もありません。9人だけで汚職と戦っても、闇に葬られるのがせいぜいです。そこに突如現れた浪人「椿三十郎」が若者たちの助っ人となって、若者たちに知恵と力を貸し、汚職を暴き、問題を解決していきます。助っ人はすべてを解決した後、藩にとどまるようなことはせずに「あばよ」と去っていきます。まるで風が吹いたかのように。

2007年の感じは「偽」でした。官公庁での汚職、民間企業での偽造など、たくさんの偽りが吹き出しました。政治では改革の手がとまり、経済も低迷が始まり、ずいぶんと世の中が閉塞してきているように思います。

この状況から脱するためには、たくさんの問題を片付けなくてはいけません。つまり、雨雲を吹き飛ばし、晴天を広げる風が必要です。しかし、そんな風は吹いてくれるのか。吹くとするならば、その風はどこからやってきて、どのように吹くのか。そんなこともわからない先行き不透明な状況です。閉塞感は出口をどんどん小さくしていきます。

2008年の始まり、時代は椿三十郎のような存在を求めているような気がします。こんなときに、いつも出てくる言葉は「時代はリーダーを求めている」です。でも、今の社会を考えると、時代が求めているのはリーダーではないような気もしています。

例えば、官の問題を解決するためには、政治力と信念をもった政治家の存在が必要です。ところが、今の政治家たちは周りで見ているときは強気の発言をしていますが、いざ当事者になると、いきなりトーンダウンしてしまいます。それでは風にはなり得ません。

一時期、風のような存在に見えていた小泉純一郎氏のような政治家でも駄目です。彼は改革は進めましたが、たくさん破壊しました。改革には痛みを伴うというのも、痛みを伴ったのは一般庶民です。改革は必要ですがバランスが悪すぎました。そして、すべてを解決しないうちに、能力のない人間に政権を渡し、自分の座をおりてしまいました。与党は現在に至っても、改革は止まっていないと言いますが、現在、改革を進めているように見えるのは手のつけやすいものばかり。あるいはどうでも良いことにまで手をつけはじめ、どんどん暮らしにくい社会ができあがってきているようにも思います。

民間企業での問題も同じです。上層部に「これは駄目です」と言えない雰囲気が広がっているのではないでしょうか。そしていつの間にか後戻りできなくなり、抱えている問題が慢性化していきます。そのうち、内部告発などで事態が明るみに出て、取り返しのつかない状態になってしまったと思っても、もう遅いのです。

いかに優秀なリーダーといえども、組織に属している以上は、一定の枠組みの中でしか動くことができません。ですから、椿三十郎のようなヒーローを求めても、実際にはほとんど見つからないということになります。

しかし、どんな人間の心の中でも、ヒーローはいると思います。一人一人のもっているヒーローが結集して、大きな風にならないだろうか。その風が本当に優秀なリーダーを押し上げ、雨雲を吹き飛ばすのだと思います。椿三十郎を見て、そんなことを考えてしまいました。

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