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2007年3月 9日 (金)

石油はあとどれぐらいもつの?

 よく石油はあと50年もつなどと言われます。以前からほとんど同じような年数になっていて、いったいどうなっているのだろうと思う人も多いでしょう。

 実はこの年数には根拠があります。一般に石油があとどれぐらいもつのかを判断する数値として可採年数(R/P)が使われます。可採年数とはある年の確認埋蔵量(R)を年間生産量(P)で割った値です。

        石油の確認埋蔵量(R)
可採年数=───────────
        石油の年間生産量(P)

 この式からもわかる通り、可採年数は、年間の石油生産量を需要と考え、確認埋蔵量を供給と考えて、需要と供給のバランスから石油があとどれぐらいもつのかを示したものです。 

 確認埋蔵量は埋蔵が確認されている石油量のうち、現在の人類の技術力と採算性から採掘できる石油の量を示すもので、地球に存在する石油の全量を示すものではありません。ですから、新しい油田が見つかったり、石油の採掘技術が向上すると増加し、油田の閉鎖などがあると減少します。石油の消費量が増えているのにも関わらず可採年数があまり変化がないのは確認埋蔵量が増加しているからです。2004年末の時点では石油の確認埋蔵量はおよそ1兆3千億バレル、可採年数はおよそ49年です。この数値は今後しばらくの間は大きく変化はしないだろうと考えられています。

 しかしながら、石油資源が有限であるという事実は変わりません。このまま消費を続けると、孫やひ孫の時代には石油はなくなってしまうでしょう。人類がこれから先利用できる石油の全量は約2兆バレルと言われています。年間生産量が現在の数値で維持すると考えても、あと100年もしないうちに石油がなくなることになります。現時点では、まだ石油は余裕をもって使われている状態と言えますが、これから先は確実に残量が少なくなってきます。石油がさらに貴重なものとなり、今より価格がずっと高騰するかもしれません。また、用途の競合が起こって、特殊な用途以外には使用できないなどの規制ができるかもしれません。

 人類は石油資源をエネルギー源として、あるいは化学製品の原料として大量消費してきました。これから先は残された貴重な資源を大切に使うことが重要です。現在の社会は石油で文明が成り立っていると言っても良いでしょう。この石油に依存した文明を続けるのには限りがあります。石油が余裕をもって使えているうちに、石油に代わる化学製品の原料の開発や利用を推進しておく必要はあるでしょう。

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