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2007年3月 6日 (火)

飛行機雲はどうしてできるの?

 澄み切った青空を走り抜けていく飛行機雲。まるで飛行機がわざと白い煙を吐き出して飛んでいるようです。しかし、飛んでいる飛行機のすべてが飛行機雲を出しているわけではありません。飛行機がわざと白い煙を吐き出しているわけではないのです。飛行機雲は空に浮かぶ雲と同じものなのです。どうして飛行機が飛んだ跡に雲が現れるのでしょうか。

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 飛行機雲ができるしくみを考える前に、まず空に浮かぶ雲ができる理由を考えてみましょう。空に浮かぶ雲の正体は細かい水や氷の粒です。これらの水や氷の粒はもともとは地上や海上で蒸発した水です。地上や海上で蒸発した水は空気に含まれていきます。空気は暖かいほどたくさんの水蒸気を含むことができます。暖かい空気は軽いので、上空へと昇っていきます。気温は高さが100メートル上がるごとに1℃づつ低くなります。上空へ昇っていく空気はどんどん冷やされます。冷蔵庫に霜ができるのと同じように、暖かい空気に含まれた水蒸気は冷やされると水蒸気の形ではいられなくなり、細かい水や氷の粒になります。これが雲の正体です。

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 飛行機雲は空に雲がひとつもなくても飛行機が飛んだだけでできます。空に雲がないということとは、上空の空気に含まれた水蒸気が水蒸気の形でいられるということです。飛行機雲が空に浮かぶ雲と同じなら、飛行機雲も細かい水や氷の粒でできているはずです。空に雲がないのにどうして飛行機が飛んだ跡に雲ができるのでしょうか。

 飛行機雲を良く観察してみると、飛行機雲が両方の主翼のあたりからできているのが分かります。飛行機機の翼にはエンジンがついていますが、エンジンから出る排気ガスには水蒸気が含まれています。飛行機が飛ぶのは地上から1万メートルの高さですが、ここまで高くなると気温は真夏でもマイナス60℃ぐらいになっています。飛行機のエンジンから出た排気ガスはあっという間に冷やされて、排気ガス中の水蒸気は細かい水や氷の粒になります。これが飛行機雲として見えるのです。このため飛行機雲はエンジンの本数だけできることになります。ですから両方の翼のところから出てくるのです。

エンジンが2つの飛行機は飛行機雲が2本です。

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エンジンが4つの飛行機は飛行機雲が4本です。

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飛行機雲を出していない飛行機が飛んでいるのを見たこともあるでしょう。

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飛行機雲が現れないということは、飛行機の排気ガスに含まれている水蒸気が、液体の水や氷にならずに、水蒸気のままいられるということです。それはどういう状態かというと、上空の空気に含まれる水蒸気の量が少ないときです。逆に、飛行機雲がなかなか消えないときは、上空の空気に水蒸気がたくさん含まれているということです。

飛行機雲がすぐに消える場合には快晴の日が続き、飛行機雲がなかなか消えない場合は天気が崩れる可能性があります。

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コメント

Wikiはなかなか面白いです。早く公開できればと思います。

投稿: toshizo | 2007年3月10日 (土) 00時55分

あ、誤字だ。承認性ではなく承認制でした。

公開楽しみです。

投稿: 団長 | 2007年3月 9日 (金) 14時40分

TBありがとうございます。こちらは立ち上げたばかりのせいか、変な宣伝のSPAMがたくさんついてしまいます。それで承認制にしてありますが、かなり少なくなってきたのでやがてオープンにする予定です。
RikaWikiプロジェクトはそのうち公開になります。トラックバックの機能があるので、そのうちブログとの連携もしていきたいと思っています。

投稿: toshizo | 2007年3月 9日 (金) 03時21分

TBありがとうございました。こちらからもTBさせていただきましたが、承認性ですか?

投稿: 団長 | 2007年3月 8日 (木) 09時15分

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