笑うアシカ
喜怒哀楽という言葉があるように、私たち人間は感情をもっています。ある人が、喜んでいるのか、怒っているのかは、その人の表情や行動を見ればたいていはわかります。もし、表情や行動でわかりにくければ、本人に心情を聞いてみればその人の感情がわかります。
イヌやネコをはじめとする哺乳類は人間と同じような脳をもっています。彼らには人間と同じような感情があるのでしょうか。感情というのは、かなり主観的なものです。言葉が通じない動物に人間と同じような感情があるかどうかは、動物の様子を見て推測するか、あるいは脳の仕組みを科学的に解明して感情の仕組みを解き明かす必要があるでしょう。
そうはいいながらも、イヌなどを見ていると、やはり感情があるように見えます。エサを見るとイヌが喜んではしゃいだり、飼い主がいなくなると寂しそうな声でないたりするのは良く見る光景です。それらの行動を、外部からの刺激に対しての行動に過ぎないと言えばそれまでですが、人間の感情とて何らかの刺激によって生じるものですから、中身はずいぶん違っていても、日常的な会話の中で動物に感情があると言っても良いだろうとは思います。
そんなことを考えていると紹介したくなるのが、鴨川シーワールドのアシカのロッキー君です。
人間の表情を考えると、ロッキー君は笑っているということになります。本当に笑っているのでしょうか?
ロッキー君はいつもこんな愛嬌の顔をしているというわけではありません。毎回ショーの後の撮影会で、お姉さんがエサの魚をちらつかせると、こんな表情を作るわけです。1回笑うごとに1匹魚をもらいます。
すなわち、顔の表情をこのようにすると魚がもらえるということを覚えているわけです。イヌでも、エサをちらつかせると、命令もしていないのにお手をするのがいます。それと同じです。
そもそもアシカがこんな顔して笑うわけはないのです。
しかし、このときのロッキー君の感情はわかりません。
もしかすると・・・
「他の仲間はさぁ、ボールを鼻の上に乗っけたり、輪投げしないと魚もらえないから大変なんだよねぇ~。それで、ご褒美は魚一匹だし。でも、自分はちょっとニコッとするだけで同じだけエサもらえるし、お客さんが写真取り損ねたらもう一匹もらえるし。そもそも楽だし、エサもらえるのは嬉しいし」
なんて思っているかもしれません。なにせこの顔ですから。
ということで、最後は非科学的な話になりました。
そもそも認知科学はぜんぜん詳しくありません(^^ゞ
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コメント
団長さん、どうもありがとうございます。
笑うヒヨコは確かにオットセイやアザラシやに似ていますね。アシカもです(笑)
投稿: toshizo | 2007年3月16日 (金) 18時02分
TBありがとうございました。
笑うアシカを見ると笑っちゃいますね。
動物にももちろん感情があると思っています。どのレベルの動物まで感情があるのか、はわかりませんが、あったほうが楽しいです。(という視点で見てしまいます)。
投稿: 団長 | 2007年3月16日 (金) 08時33分
5号館のつぶやきさん、コメントありがとうございます。
動物からみたら人間はとてもおかしな動物なのかもしれないなぁと思いながらイヌの頭をなぜたりしています(笑)
#新しいブログを立ち上げました。やっぱりスタイル
#シートなどが自由にさわれて、アクセス解析なども
#詳しくできると面白いですね。
#今のところは旅の空からと併用です。
投稿: toshizo | 2007年3月12日 (月) 22時03分
トラックバックありがとうございました。とても「共感」できるお話だと思います。「科学」かと言われると、「微妙」ということになるのかもしれませんが、ヒトではなく「人間」の心を考える時には大いに考えさせられるテーマだと思います。これからもよろしくお願いします。
投稿: 5号館のつぶやき | 2007年3月12日 (月) 21時27分